初心者こそサイヴァリアを遊ぶべきという話
最初はボリューム少ないわりに高いと感じるけど、やればやるほど奥が深い。
システムを理解すれば初心者でもとんでもない弾幕を処理できるので気持ちいい。
なんといっても、弾幕ゲーを初心者がやると普通は「能力の限界を超えた弾幕をひたすら処理する、防戦一方なゲーム」になっちゃうところ、「稼ぎに行くところはしっかり稼ぎに行った方がかえって安全」というシステムによって、「攻防」の楽しみを初心者に解放したのが凄い。「あえて敵を放置して弾をたくさん出させてから倒す」みたいな「うまぶり」プレーが、むしろ生き延びるために必要な戦略になっている。逆に敵の弾の扱い方さえわかってくれば、弾幕初心者でも1コインクリアを十分狙える。
普通のゲームだと稼ぎにいけばいくほどシビアな弾除けが要求されて事故死もしやすくなるのに、サイヴァリアはただただ稼げる。安全に。
「ボス戦ではレベルが上がりにくい」仕様も絶妙で、「ただ死にづらいだけの弾幕ゲー」にはなってないのが凄い。道中はしっかり稼いで、ボス戦はしっかり避けながら稼いだパワーで撃破する、プレーにメリハリがある。レベルが上がるほどボスも速攻で撃破できてしまうけど、一方レベルを上げれば上げるほど挿入される「デンジャーステージ」も強くなっていくので、なんだかんだ最終的には実力に合った、ちょうどいい「生きるか死ぬかの戦い」がちゃんと最終面で発生する。レベル上げがスコアとクリアの両方に効くのが良い。
総じて頭を使いながらプレーする場面が多いし、それがちゃんと報われる。
・ステージ分岐でどれを選ぶか
・敵にどこまで弾を出させるか
・破壊率 100% のボム追加を狙いに行くか
・そもそも稼ぎ狙いか生存狙いか
RTA のチャートを組むみたいに、「自分の実力だとこのルートが一番安定してそこそこ稼げる」みたいのを見つけていく楽しみがある。ので、見た目以上にボリュームがある (ルートのパターンが多い、実力に伴ってより難しいルートに挑戦していく感じ)。「攻めないと強いボスはそもそも解禁されないし、解禁してもレベルが足りなくて倒せないけど、攻めすぎるとボムのエクステンドを逃したり、そもそも事故死したりする。何度もトライするうちに、稼ぎつつ安全も確保できるルートを発見していく楽しみもある」。そんなバランス感覚。一見詰みっぽいところがむしろ稼ぎポイントになってたりなってなかったりする意外性も楽しい。
弾幕ゲー上級者は実力でねじ伏せることもできてしまうかもしれないけど、初心者はこの「発見と試行錯誤」によってグングン自分のプレーが良くなっていく感覚をかなり楽しめると思う。
音とグラも良い。ゲームの性質上、遅くて濃い弾幕が多いので見た目も派手。
クリアと稼ぎの目的が一致してるのが気持ちいい本質なのかもしれん。ランクゲーの真逆。弾幕自体も、システム的にも、詰み状態になりづらいのもよい。