分析的と総合的
総合判断と分析判断の区別
分析判断 述語で述べられる概念がすでに主語の概念に含まれている判断
彼女は女性
総合判断 主語概念に含まれていない新しい情報が述語で付け加えられている判断
雨の降る日は寒い
いかにしてアプリオリな総合判断は可能か
分析判断はその正しさがアプリオリに(経験に先に)理解できる
なぜならこの判断じは、もともと主語概念がもっていた内容をただ分析してあからさまに表明しているだけだから
総合判断において主語と述語の結合の正しさを保証するものはなにか
経験だけがそれを保証するとすれば、すべての総合判断は経験的であることになる
科学の基礎原理は「すべての出来事は原因と結果の法則にしたがって生じる」
アプリオリでかつ総合的な命題
いつでもどこでも必ず成立する。アプリオリである
「出来事」という主語概念をいくら分析しても、そこからは、「以前には存在しなかったものが存在しはじめる」という意味内容しか分析的に導きだせないのに、述語概念では、「この出来事とは違った何かがあってそれによってこの出来事が引き起こされた」という新しいことを述べている。総合判断である
数学的自然科学の認識論的基礎づけ は いかにしてアプリオリな総合判断は可能かに修練セルう
クワインは以上のような議論を通じて、分析的真理と総合的真理を区別する境界線を明確に引くことはできない、と結論する。このような主張は「連続主義(gradualism)」と呼ばれる。