マインド・ゲーム
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すごーい。ワンダフル。実験的でポップ、この2つが両立するアートってすごい。セックスシーンがものすごく良かった、オールタイム・ベスト・セックスシーン。アートフルで、あんまりいやらしくなくて、面白くて、ぶっ飛ぶ、夢感。あそこだけ何回も繰り返して観たい。最後の最後にタイトルがバーンと出てくる映画は面白い傾向がある気がするけど、最後の最後に2回出てくるのはすごい。
アニメーション・映像表現としての実験性・先鋭性が、そのまま面白さ、スリリングさ、エンターテイメント性に直結している……つまり、アバンギャルドであること、アート的であることって、面白い!っていう、イコールで(アート性と)面白さが繋がってる作品として、僕はこれまで度々、湯浅政明監督の2004年、これまた歴史的大傑作として世界の創り手に大きな影響を与えた、『マインド・ゲーム』の話をいつもしてきましたが。僕的には最大級の賛辞として、本作『アクロス・ザ・スパイダーバース』は、『マインド・ゲーム』の達成を、20年弱を経てついに先に進めてみせた一作、という風な言い方もできるかと思っております。
まあアニメーション表現の、いわば「不定形性の可能性」を追求した、というかね。つまりその、絶えずかたちやスタイル、タッチを変えていくことが、(アニメーションというのは)本当はできる表現なんですね。普通のアニメーションってね、ずっと同じ絵柄が続くということがお約束というか、一応形式上、そういうことが主流になってますけど、本当はガンガン変えることができるんですよね……という意味での可能性、不定形性の可能性を追求したこの両者がですね。物語的にも、「無数に広がる可能性と、その中でただひとつ選ばれたこの自分の人生、生の固有性」ということで共通している、っていう。これは興味深いな、という風に思います。『アクロス・ザ・スパイダーバース』、すごいなと思った方は『マインド・ゲーム』もちょっとね、合わせて観ていただくと、もう一回、驚けるかもしれない。2004年に日本でこれをやっていた!みたいな。
概要
実写、2D、3Dを融合させる斬新な映像表現を用いた実験的手法で「アニメーション」の持つ一般的なイメージを破壊し、当時のアニメファンに衝撃を与えた。
声優陣には吉本興業とのコラボレートにより、今田耕司、藤井隆、山口智充、島木譲二、中條健一、坂田利夫ら吉本所属タレントが多数参加したことも話題を読んだ。
脚本 湯浅政明
公開 日本の旗 日本 2004年8月7日
上映時間 103分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語