オッペンハイマー
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アカデミー賞をたくさんの部門でとっており、猫も杓子もオッペンハイマーの話をしているので気になって、TOHOシネマズ府中で観た。難しかったけど、なんもわからん、という感じではなかった。メメントも映画館で観たらちょっとは分かったかも。メメントと同じ、白黒パートとカラーパートがある。戦争は最悪。 ところどころで2001年宇宙の旅を意識したりしたとこがある、というのはパンフレットにもあったが、自分は観劇中、トリニティ実験の直後に人間がウホウホと、太鼓とか叩いて盛り上がっているところに2001年の冒頭の、猿がモノリスと接触して暴力性を獲得したシーンと重なりました。猿 人間 違い。パンフレットはさすがに読み応えがすごくてお腹いっぱい。 トリニティ実験のあと、マット・デイモンが「あとは使うか使わないかはお前は気にするな」みたいなこと言って、原爆を2つロスアラモスから運び出すシーン。あーやって木の箱に入れて、トラックにロープでくくって運ぶっていうの、こんな雑なの?ってびっくりしちゃった。嵐とかでトラックが転倒したり、先住民から銃で打たれたりしたら終わってたのでは。俺がタイムリープして世界を変える使命を背負っているならば、あのトラックで原爆が運び出される瞬間に行って、なんとかして爆発させるだろう。
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観る前に立ち寄った、府中いつみや。煮干しのすっきりラーメン、めちゃくちゃ美味い。結構並んでた。カウンターのみのいなたい出で立ちの店、お客さんが若い人から年配の方までで、誰もが食べ終わった椀をカウンターに上げて、布巾で自分が食べたテーブルを拭いてから退店しており、「客の民度が高い!」と思った。 https://gyazo.com/002d6e61230c5941ad7717473fd8f84e
TOHOシネマズ府中の、喋るトイレ。府中のトイレでこのテロップよく見る気がする。文言をかぎかっこでくくった人、グッジョブ。
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近年、映画の時間が長くなってきていますが、餅や団子を食べておくと尿意を催しにくいというテクニック、自分はめちゃくちゃ効果あるなと思っていて、この日は↑の三色団子を鑑賞前に食べたところ、映画終わって家につくまでまったくトイレに行きたくならなくて逆に不安になるぐらいだった。
ユニバーサル・ピクチャーズ配給により、2023年7月21日に全米で公開。興行収入は、公開から16日後の8月6日の発表で推定5億ドルを突破。9月第3週末時点には9億1200万ドルを記録し、伝記映画としては『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)や『アメリカン・スナイパー』(2014年)を抜いて歴代1位、第二次世界大戦を扱った映画としても歴代1位となった。また、R指定を受けた映画としては『ジョーカー』(2019年)に次ぐ興行収入を上げた。 アメリカでの公開当初、日本での公開は未定となっており、長らくユニバーサル・ピクチャーズとその国内での配給を担う東宝東和からの発表はなく、日本を除く各国で11月21日に4K Ultra HD Blu-ray・Blu-rayの発売および各動画配信サービスでの配信開始を迎えたため、輸入などを含むと上映に先駆けて視聴手段が生じる事態となった。その後、米国公開から4か月を経た12月7日に翌2024年の日本公開(配給:ビターズ・エンド)が発表され、2024年1月24日に公開日(3月29日)が公表された。 公開
アメリカでは、人類最初の核実験(トリニティ実験)から78年にあたる2023年7月16日から5日後の同月21日に公開された。なお、キリアン・マーフィ演じるオッペンハイマーとフローレンス・ピュー演じるジーン・タットロックがセックスするシーンでジーンがトップレスになることから、アメリカ合衆国映画協会が定めるレイティングシステムにより、R指定となった。 2023年7月13日、イギリス・ロンドンにてプレミアイベントが行われた。なお、全米俳優組合のSAG-AFTRAがイベントの最中にストライキを開始することを受けて、同イベントの開始時間を1時間繰り上げた上で同組合に加入している出演者が途中で退席する事態となった。
韓国では日本統治からの解放記念日(光復節)にあたる2023年8月15日に公開となった。この事について、ユニバーサル・ピクチャーズの韓国法人は本作品がIMAXで撮影していることから、『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(パラマウント・ピクチャーズ配給)など、他のIMAX映画との間で上映館獲得の争奪戦を回避したいことや光復節が祝日であることから多くの人が鑑賞することができる飛び石連休を選択したのが理由であるとコメントしている。
インドや中東ではヌードに対する規制が厳しいことから、これらの国と地域では一部の場面をCGなどで編集したバージョンを公開した。
CGで編集したバージョン気になる
日本
本国公開から約8カ月遅れ、アカデミー賞受賞直後に公開。2024年日本公開される洋画として最高のスタートを切った。70mmおよびIMAXのフィルム上映は無し。吹き替え版上映は無く字幕スーパーのみ。翻訳は『バットマン ビギンズ』、『ダークナイト』も手掛けた石田泰子。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』や『シン・ウルトラマン』に考証面で関わった京都大学教授の橋本幸士が、監修を務めている。 日本公開は夏期に公開してしまうと、広島市への原子爆弾投下日である8月6日や、長崎市への原子爆弾投下日である8月9日、終戦の日である8月15日と重なるため、対日感情を考慮してこれを避けたとの指摘があるが、アメリカで製作された映画は北米公開から数か月遅れて公開されるのはよくあることで、本作が特別な訳ではないとの指摘もある。
2011年のユニバーサル映画『遊星からの物体X ファーストコンタクト』のように、日本公開が本国でのソフト発売後(本国劇場公開の約10か月後)となった例も無いわけではないが、ネタバレを防ぐため話題作が複数国で同時公開され、公開から2か月足らずでソフト化される作品もある時代に、興行収入1,400億円を超えるヒットを出し、かつ日本でも人気のあるノーランの作品が公開未定のまま数か月動きが無いという、異例の状態となっていた。 コンサルタントの渡邊裕子は、ビジネスインサイダーのコラムにおいて、「日本語の情報にしか触れない日本人のほとんどはこの映画の存在すら知らない。そのため、本作について、日本では作品を観賞した上で問題意識や批評するのではなく、二次情報を基に意見を持ち、想像に基づいて発言されることが懸念される」と述べていた。
また、広島の若者を中心に構成され、核兵器の廃絶に取り組んでいる「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)の共同代表である高橋悠太も東京新聞の取材に対して、「米国で原爆開発がどのように語られているかは、核兵器をなくし、広島、長崎の体験を普遍化していく上で大切な視点。核兵器廃絶に向けた新たな議論が生まれることが重要だ」として、本作品が日本を含む世界各国にて上映されることを望むコメントを出していた。 2023年11月21日のソフト版発売直後、いずれも字幕、音声ともに日本語には対応していないが、海外盤輸入代行のオンラインショッピング「Fantasium」の週間売り上げはトップ3を本作が占め、「字幕無しでも視聴したい」という日本人の多さが窺えた。この時点でも日本での公開は発表されておらず、日本語による公式サイトも設けられていない。この事について、日本国内でのユニバーサル・ピクチャーズ作品の配給権を保有している東宝東和の関係者は、ブルームバーグの取材に対し、「オッペンハイマーの配給や公開に関する決定権はユニバーサル・ピクチャーズにある」とコメントしたきりであった。
その後、当初伝えられた東宝東和ではなくビターズ・エンド配給のもと、正確なリリースの日時は明らかでないものの、2024年の日本公開決定が2023年12月7日に発表された。同社は「本作が扱う題材が、私たち日本人にとって非常に重要かつ特別な意味を持つものであることから、さまざまな議論と検討の末、日本公開を決定した」と慎重さの込められたコメントを出した。
ユニバーサル・ピクチャーズ製作であるにも関わらず、作品の内容が問題となり、東宝東和以外の配給会社で公開された事例としては当初は東宝東和での配給が検討されながらも、日本軍による捕虜虐待描写が問題となり、最終的には東宝東和での配給を断念し、本作と同じビターズ・エンド配給での公開に至った『不屈の男 アンブロークン』(2014年製作、2016年日本公開)のケースがある。
また、監督のクリストファー・ノーランも2023年12月20日のグローバルオンライン会見において、「この映画にずっと興味を持ち続けていた日本の方々に、ようやく観てもらえる機会が訪れてうれしく思います。同時に、ユニバーサルがこの作品に関しての日本でのセンシティヴな感覚に留意し、注意深いアプローチを試みてくれたことに感謝します。『オッペンハイマー』は日本以外のすべての国で上映されました。その評判を聞いて、日本の人たちも観たいという思いを募らせ、こうして上映が決まったことは正しい判断だと感じます。来年、そのチャンスを受け止めてください」とのコメントを述べた。
2024年1月23日、第96回アカデミー賞において、13部門でのノミネートが発表された翌24日、ビターズ・エンドは本作品を同年3月29日に日本で公開することを発表した。ナレーションは俳優の渡辺謙が担当する。映画倫理機構(映倫)によるレイディングはR15+指定になった。IMAX版や35ミリフィルム版、Dolby Cinema版についても同時公開となり、全国の対応映画館にて上映される。
日本での全国公開に先立ち、被爆地である広島市と長崎市で2024年3月中旬に特別試写会並びにトークショーを開催することを同年2月29日にビターズ・エンドが発表した。同年3月12日に開催された広島のトークショーは元広島市長の平岡敬と詩人・絵本作家のアーサー・ビナード、映画監督・作家の森達也、同月18日に開催された長崎のトークショーは長崎県被爆者手帳友の会会長の朝長万左男と政治学者の前嶋和弘がそれぞれ登壇した。
また、2024年3月25日にはIMAX版、35ミリフィルム版、Dolby Cinema版の特別先行上映「トリプルTOKYOプレミア」を東京都新宿区内にて行うことを同月11日にビターズ・エンドが発表。IMAX版をTOHOシネマズ新宿、35ミリフィルム版を109シネマズプレミアム新宿、DolbyCinema版を新宿バルト9にて同日19時から一斉特別先行上映する予定。
日本放送協会(NHK)で放送されている『クローズアップ現代』にてクリストファー・ノーラン並びに本作品の特集を2024年3月12日に放映することを同月に同局が発表した。日本では13部門でノミネートされ作品・監督・主演俳優・助演俳優・撮影・編集・作曲賞を受賞した第96回アカデミー賞の授賞式翌日にあたり、同局アナウンサーの桑子真帆とノーラン、渡辺が出演した。
2024年3月14日に2種類のテレビCMが公開された。「THE WORLD FOREVER CHANGES篇」では渡辺が、「栄光と没落篇」では俳優の遠藤憲一がそれぞれナレーションを担当している。また、同月15日にはノーラン並びに本作品と同じく第96回アカデミー賞にて視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』(東宝配給)の監督である山崎貴との対談映像もYouTubeにて公開された。
ホームメディア
アメリカでは2023年11月21日からUltra HD Blu-rayとBlu-rayの販売並びにデジタル配信を開始。特にUltra HD盤は一週間足らずで売り切れが続出し、クリスマス商戦に向けて増産体制に入ったと報じられた。
定額制動画配信サービスでは2024年2月からNBCユニバーサルが運営しているPeacockにて配信開始。同社によると、これまで『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(ユニバーサル・ピクチャーズ配給)が持っていたデビュー記録を塗り替えたとしている。
興行収入
2023年8月6日、ユニバーサル・ピクチャーズは本作品の世界興行収入が推定5億5290万ドルとなり、5億ドル(日本円で約710億円)を突破したことを発表した。これは2023年に公開されたR指定作品の中で最多収入となり、加えて同社による第二次世界大戦に関する映画の中でもトップであり、同社が配給したR指定映画作品の中ではアメリカ国内最速で2億ドルの大台に乗ったことになる。(制限指定映画の興行成績上位映画一覧も参照。)
また、世界興行収入が5億ドルを突破した伝記映画としては2018年公開の『ボヘミアン・ラプソディ』(20世紀フォックス映画配給)、2004年公開の『パッション』(アイコン・プロダクションズ配給)、2014年公開の『アメリカン・スナイパー』(ワーナー・ブラザース配給)に次いで4作品目となり、ユニバーサルが配給した第二次世界大戦を舞台にした映画の興行収入としても史上最多となった。 2023年9月17日、アメリカの芸能ニュース専門サイトであるTMZは同年9月第3週末時点での世界興行収入が9億1200万ドルとなり、これまで伝記映画としての歴代興行収入トップとなっていた『ボヘミアン・ラプソディ』を抜いて歴代1位の作品になったことが報じられた。
2023年11月、Box Office Mojoは同月時点での世界興行収入が9億4899万2235ドル(約1423億円)になったことを明らかにした。
2024年4月、前月29日から公開となった日本での初日3日間の興行収入は3億7927万620円を記録したとビターズ・エンドが発表した。同社は最終興収25億円を見込める出足だとしている。アメリカのエンターテインメント専門誌「バラエティ」も2024年に日本で公開されたハリウッド映画としては『アクアマン/失われた王国』(ワーナー配給。約2億4200万円)並びに『デューン 砂の惑星 PART2』(ワーナー配給。約1億9600万円)の初週を上回り、同時点では最高となっていると報じている。
作品の評価
本作は批評家と観客の双方から作品・監督・俳優・編集・撮影・視覚効果といった幅広い分野で高く評価され、第81回ゴールデングローブ賞では8部門にノミネートされ、ドラマ部門作品賞など、5部門において受賞した。12月中旬までにAFIアワード年間ベスト映画など受賞も続いている。 映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには220件のレビューがあり、批評家支持率は93%、平均点は10点満点で8.8点となっている。観客支持率は95%、平均点は5点満点で4.7点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「クリストファー・ノーランは『オッペンハイマー』によって新たな偉業を成し遂げた。キリアン・マーフィーの離れ業とも言うべき演技と驚くべき映像美に心を奪われる」となっている。また、Metacriticには60件のレビューがあり、加重平均値は90/100となっている。
脚本家・映画監督のポール・シュレイダーは「今世紀で最高かつ最重要の映画だ。今年劇場で1本だけ映画を見るとすれば『オッペンハイマー』を選ぶべき。自分は熱心なノーランファンというわけではないが、ドアを吹き飛ばされたよ」と絶賛した。
脚本家・映画監督のドゥニ・ヴィルヌーヴは「最初に見たときに傑作だと思ったが、世界興行収入が10億ドル近くになるとは思わなかった。原子物理学について語り合う3時間の映画だよ」と驚きとともに絶賛した。
脚本家・映画監督のポール・トーマス・アンダーソンは「クリスのような映画製作者が”どこへ行くべきか”を語れば誰もが耳を傾ける」「『オッペンハイマー』の成功を"自然の治癒法"と呼びたいね」とコメント。
被爆地描写が無いことに関しての是非
なお、原子爆弾投下による広島と長崎での核被害の惨状が描かれていないとの批判や指摘も一部で発生している。
この事について、ノーランは「(本作品は)主人公であるオッペンハイマーの視点から描かれたものであり、彼は他の人達と同じようにラジオを通じて日本の2都市(広島と長崎)に原爆が落とされたことを初めて知った。決して主人公を美化するためではない」と反論している。
映画評論家の町山智浩も「この映画はオッペンハイマーの一人称で描かれている。広島の惨状を写したスライドも、彼は罪悪感によって見ることができなかった。たとえばホロコーストを扱った作品においては、犠牲者の惨状を見せないことが彼らに対する敬意であるとの論調が主流になってきている。見せることが全てではない」としている。
広島県出身の被爆2世であるデポール大学の宮本ゆき教授は、強い憤りと違和感を抱いているといい、本作について「原爆が爆発したらどうなるか、人にどのような影響があるか、そこがすぽーんと抜けてしまっているんです」「女性の皮膚がめくれるシーンがありますが、きれいなんです。皮膚がめくれて赤みが出るとかではなくて、うっすらはがれるんです。これが、米国の多数が不愉快にならない、ギリギリの線なのかなという感じを受けました」と語った。また、1940年代後半から続く「核(原子力)は偉大だが、手なずけられる力」という考え方の影響があると指摘した。
脚本家・映画監督のスパイク・リーは『オッペンハイマー』を「偉大な映画である」と前置きした上で、「批判ではなく、単なるコメントなんだけど、あと数分追加して日本人に何が起こったのかを見せてほしかったかな。彼らは蒸発してしまったんだ。その後、何年も放射能障害に苦しんだ。ノーランならそれができるはず。映画の最後で2つの核爆弾を投下したことにより起こったことを描いてほしかった。わかってくれ、全ては愛ゆえに言ったことさ。そして、彼なら『ドゥ・ザ・ライト・シング』や『マルコムX』にも同じようにアドバイスをくれるんじゃないかな」と述べた。
スパイク・リーの最後の一言がかっこいい。批評と信頼。
広島県原爆被害者団体協議会理事長の箕牧智之は「21世紀の人類が歩むべき姿として、核軍縮・核不拡散に取り組む必要性を訴えているのではないか。核兵器廃絶を望む私たちにとって大きな追い風になる」と評価した一方、「広島と長崎への原爆投下がもたらした被害が直接映し出されておらず残念だ」と述べた。
長崎県被爆者手帳友の会会長の朝長万左男は前述の長崎での特別試写会において、「原爆被爆者の映像が取り入れられていないことはこの映画の弱点かと思いましたが、実はですねオッペンハイマーのセリフの中に何十カ所も被爆の実相にショックを受けたことが込められていました。あれで僕は十分だったと思うんですよね」とコメントしている。
ライター・マンガ研究家の小田切博は、ノーランの反論や映画の反戦・反核の意図は明らかとする見方に違和感を表明している。オッペンハイマーが核兵器拡散や核戦争の抑止に最も精力的だった1945年から1953年までの描写が劇中では控えめなことや、プリンストン高等研究所所長に就任したオッペンハイマーが招聘した湯川秀樹・朝永振一郎と直接的な交流を持ったのに台詞にすら登場していないことを指摘した上で、ノーランが「社会派」的な関心からオッペンハイマーを映画の題材に選んだとは思えず、本作は社会的なテーマを持ったドキュメンタリーや伝記映画を意図した作品ではなくノーランの持つ「生理的な核への恐怖」を映像化した映画なのではないかとしている。
人種的偏りについての批判
サンフランシスコの日系人記者オリビア・クルス・マエダは、実際に原爆被害を受けた日本人ばかりでなく、研究所の置かれたロスアラモスから強制退去させられ核実験後に放射能汚染された土地に帰還せざるを得なかったネイティブアメリカン、1946年から1958年の間にアメリカによる核実験の舞台となったマーシャル諸島の住民など、核開発によって実際に被害を受けた人々の存在がほとんど顧みられていないことを指摘し、ハリウッド映画の白人中心主義を批判している。
ウェブメディア「Business Insider」のライターのハン・ユンジは、現実のマンハッタン計画の現場には女性研究者・アジア系・アフリカ系の研究者も参加していたにもかかわらず、本作ではその存在が消されていると指摘している。
原爆投下の決定をする過程の描写の不正確さについて
劇中では、投下に至るプロセスの中で、原爆投下をするべきかを米軍の軍人らが議論する場面が登場するが、ジャーナリストのエヴァン・トーマス(英語版)は、これは史実に反しており、初めから落とすべきか否かという議論は存在しなかったとしている。
脚本 クリストファー・ノーラン
原作
『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』(American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer)
製作
出演者
製作会社
配給
アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 ビターズ・エンド
公開
アメリカ合衆国の旗 2023年7月21日
日本の旗 2024年3月29日
上映時間 180分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $100,000,000
興行収入
世界の旗 $970,137,540
アメリカ合衆国の旗カナダの旗 $329,862,540