まあ、ファンなんです。
山梨県の桃の里で発生したこのstillichimiyaという「現象」はやがて、日本のヒップホップシーンにおいて重要な位置を占めることになり、のちにその活動は国境を越え、海外にまで派生することになるのですが、その時でさえ、彼らの前では「国家」という単位は完全に後景化されてしまいます。日本と呼ばれるものがしょせんは「地域」の集まりに過ぎないのと同様に、世界のあらゆる場所はすべて「地域」であり、同時にそれは誰かにとっての「地元」であり、そこには必ず生活があり、文化があるのだということを、彼らはいとも飄々と提示してしまうわけです。僕はそんな彼らの活動の全てに敬意を払わずにはいられなくて、まあ、ファンなんです。 まあ、ファンなんです、これで大体説明がつくことは多いし、良いよね、ポジだし。