あの夏、いちばん静かな海。
ネタバレがあります
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TSUTAYA DISCASでDVDを借りて観た。なんかかなり泣いた、家で映画観てて一番泣いたかもしれない、最後。こんな死に方する主人公いるか?死んだで合ってるよね?誰もなにも言わないし死んだとか説明してくれないとわからないけど、劇中誰も泣いたりしてなくて、音楽だけが良すぎて、泣いてしまった。泣ける音楽をでかめにかけるのズルい、タイタニックもそうだった。いやはや...主演の二人はもちろん最高だし、サーフィンショップの店員さんとか、悪友っぽい人たち、職場の人達、ちゃらんぽらんなサーファーたち、みんなが最高だった。ゆるキャン的な、嫌な人が一人も出てこない物語だったかも。その男→3-4X10月の流れで、こんなものを観せられるの、まったく予期してなかったので不意打ちだったのもあって涙腺が崩壊したかも。
『あの夏、いちばん静かな海。』(あのなつ いちばんしずかなうみ)は、1991年公開の日本映画。 ビートたけしが本名の北野武名義で監督した3作目の作品である。本作で初めて、音楽に久石譲が起用された。
キャッチコピーは、『浜辺に捨てられた折れたサーフボード、もう誰も振り向かなかったけど二人にとっては大切な宝物だった』『一生にいちど、こんな夏がくる』
作品の評価
作品の随所に青を使用したことが特徴であり、後の「キタノ・ブルー」の原点とされることもある。 北野作品で初めてヤクザの登場やバイオレンス描写のない恋愛・青春映画としても話題となったが、次作『ソナチネ』では再びバイオレンス映画に回帰した。 淀川長治は「ビートたけしと言う人は、お年寄りのことを馬鹿にしたりするので嫌いだったが、この映画を観て考えが変わった、一度会いたい」という旨の発言をしている。その後、映画雑誌でのインタビューにおいて、「あのね、日本の映画の歴史の中でね、一番言いたいくらいあの映画好きなのね。なんでか言うたらね、あれってとってもサイレントなのね。サイレントだけど見とったらラブシーンが一番いいのね」との賞賛を残した。また、蓮實重彦もこの映画を絶賛している。 黒澤明もサーフィン大会のシーン等を高く評価したが、一方で「よくわからないラストシーンはいらなかった」と指摘している。これに対してたけしは「観客に対するサービスだった」述べている。
勝新太郎は『文藝春秋』でたけしと対談した際、「お前、この映画撮ってて気持ち良かっただろ。でも観る側にすれば、これほどキツイものはないよ」と言った。
脚本家の笠原和夫は当初本作を酷評したが、後に北野映画全体への評価を改めている。
製作
2023年現在《首》の公開まで、たけしの監督作で唯一の東宝配給だった。
「観客に対するサービス」のラストシーン、ありがたい…完全にハマって涙止まらなくなった…
役者
たけしの監督作品として初めて本人が出演しなかった。
主演の大島弘子唯一の映画出演作である。バラエティ番組『少女雑貨専門TV エクボ堂』に出演していた際、共演していた司会の兵藤ゆきの紹介で北野と会い、彼は一目見て即座に映画への起用を決めたという。大島はパンフレットのインタビューにおいて今後も映画出演を続けたい旨を語っていたが、日本アカデミー賞授賞式のインタビューで役者を続けるかどうか問われ「分かりません」と答え、その後はTVにも映画にも出演することなく芸能活動を引退した。
サーフィンに打ち込む茂を初めはバカにするものの、次第に感化されてしまうボンクラコンビのサッカー少年を演じた小磯勝弥は、子役時代に「たけしくん、ハイ!」で少年期のたけし役を演じていた。 音楽
音楽を担当した久石譲は、本作の依頼を受ける以前から北野の前2作を見ており好きだったが、作品のスタイルから自分への依頼は人違いだと思ったのとコンサートツアーの予定があったことから一度は断ったが、北野サイドが1ヶ月待つという決断を下したことに感銘を受け仕事を引き受けた。音楽打ち合わせの際に北野から「通常、音楽が入る場面から全部、音楽を抜きましょう」と提案され、久石も共感したが具体的にどういう音楽を付ければよいのか困ったという。考えた結果、エリック・サティ風のメインテーマを作り、これなら映画をクールに見せられると考えたが、サブテーマとして作られた「Silent Love」を北野が気に入ったため、こちらがメインテーマに採用された。久石はこの曲だとロマンチックすぎてクールな映画にならないと主張したが、たけしにはサティ風だと『その男、凶暴につき』のイメージに戻ってしまい、ラブストーリーにならないという計算があったのだろうと久石は述べている。 プロデューサーの森昌行によると、前作『3-4X10月』の際にジャン=リュック・ポンティやエリック・ドルフィーの既存曲が著作権の問題で使用出来なかったため、それならいっそ音楽は一切使用しないという方針にしたことを踏まえ本作で改めて映画音楽に向き合ったという。久石の起用についてはスタッフ間でふと名前が上がったことが発端だったが、宮崎駿作品との印象が強く一見は接点が無さそうに見えるものの、映画制作における常套手段を持たず文法を外した北野映画には逆に合うのではないか、ミスマッチなほどハマるのではないかと考えオファーしたと述べている。
公開の前年、サザンオールスターズの桑田佳祐が制作した映画『稲村ジェーン』が大ヒットしていたが、桑田本人も「若気の至りの極地」と後年振り返ったように、批評的には決して芳しいものではなかった。たけしも自著の中で、「(音楽は良いが)邪魔なセリフがありすぎて音楽を殺している」「音楽と絵(だけ)でやったほうがインパクトの強いものになる」と評している。本映画は『稲村ジェーン』と同じく、サーファーの若者たちの恋愛模様を描いた映画であるが、セリフをほとんど排した内容であることから、「『稲村ジェーン』に触発されて作られた映画ではないか」という批評が存在する。本作は『稲村ジェーン』とは正反対に批評面で成功したことで、たけしは本格派の監督としてこののちスターダムを駆け上がることになる。
脚本 北野武
編集 北野武
公開 日本の旗 1991年10月19日
上映時間 101分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語