創作は真実を書ける
https://open.spotify.com/episode/1o9JCiINbsNbEXbb1bUSNB?si=d4728dd546d442d7
(12:29あたり)
太田: 僕がエッセイを出したくないってかつて思っていた理由は、エッセイ界、一応まあコラムとか書く世界にいて、上坂もそういう世界で繋がったっちゃ繋がったんですけど、周りのエッセイスト、コラムニストの人たちが事実を、こう...エッセイっていうのはある種事実を自分の目で切り取っていくという作業なので、すごく、僕は得意じゃないなーと思ったっていうか。ある種、事実から、真実から遠のいていく作業なんですよ。事実を私はこう見て、それをあたかもーー編集も入ってくるから。それに対しての危機感というか、ちょっと引いちゃうっていう感じがあって。具体例を出すと、ある人が恋愛のことを書いて、いかに自分が悲劇的であったか、そこでいかに良心を持って対応したかってことを書いて、そこに対して「感動しました」「私もこういう体験が」っていうコメントが並んでるんやけど、本人と相手との間で何が起きてたかをリアルに知っている僕は「全然そんなんちゃうかったけどな」て知ってたりとかするときに、えぐみだけが自分の心に残ってしまって、なんかこの(エッセイを書く)作業好きじゃないかもっていうシーズンがすごくあったんですよ。だから創作とかの方に行ったのはそういう背景があって。創作は真実を書ける、嘘を書くからこそ真実を書いていけるっていう作業なので。