フランケンシュタイン
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あまりにも人造人間8号、はっちゃんだった。真似したい、腕の動きの感じ。ラスト前で子どもと遊んでるときの柔らかい笑顔に続く悲劇が切ない。例によってラストはよくわからん。古い白黒映画のラスト、切れ味が良すぎて現代のなまった感性ではなかなか置いてけぼりになりがちである。これぐらい古い映画を見るとき、見ているときの楽しみ方としてはドキュメンタリー見てるような感覚があると思った。映像の感じ、100年前にこれを作ったんだなあという感慨、現行の映画をみるときよりも時間によって隔てられた壁が厚い分、よりメタ視点からみようとしてしまう。ドキュメンタリーとか、展示、みたいな。
本作は世界的に大ヒットし、モンスター役を演じたボリス・カーロフもまた、怪奇スターとして世界にその名を知られた。
作品解説
ボリス・カーロフの演じた「フランケンシュタインの怪物」
1931年に『魔人ドラキュラ』を大ヒットさせたユニバーサル映画は、ホラー映画第2弾としてメアリー・シェリーによるゴシック小説の名作『フランケンシュタイン』の映画化を企画する。同作は1910年にエジソン社によって映画化された事があった。ユニバーサルはドラキュラ伯爵を演じて怪奇スターとなっていたベラ・ルゴシをフランケンシュタイン・モンスター役にキャスティングしようとした。しかしルゴシが台詞のない厚いメイクの怪物役を拒否した為、コリン・クライブをモンスターの創造者である科学者ヘンリー・フランケンシュタインとして主演に起用、モンスター役は脇役俳優だったボリス・カーロフに配役された。 完成・公開された映画は、スローテンポが特徴だった『魔人ドラキュラ』とは対照的に、スリリングな展開を持つ傑作との評価を受け、前作を上回る世界的大ヒットを記録した。そして、オープニングでモンスター役の俳優名を「?」とクレジットされたカーロフ(エンディングでは「ボリス・カーロフ」とクレジットされている)もまた、世界に知られる怪奇スターとなった。
原作ではモンスターの容貌について、大男で極めて醜い事が強調されるが具体的描写は乏しい5。現在「フランケンシュタインの怪物(Frankenstein's monster)」として一般的にイメージされる「面長で平らな頭部に広くせり出した額、首から突き出した(首に刺さった)ボルト」といった容貌は、本作においてメイクアップ師のジャック・P・ピアースが造形し、カーロフに施したものである。このピアースの技量に加えて、カーロフによる怪物の恐怖と、人造人間の哀感を表現した演技により、モンスターのデザインは世界的スタンダードとなった。モンスターの印象が強すぎた為、創造者の名である「フランケンシュタイン」が、本来名前のないモンスターの名と誤解されて広まってしまった程であった。 『魔人ドラキュラ』に次ぐ本作の大ヒットにより、ユニバーサルは1940年代半ばまでホラーのヒットメーカーとして多くの作品を製作する。フランケンシュタイン・モンスターの登場する映画も、本作を含め8本作られた(後述)。
当時のボリス・カーロフ
本作でフランケンシュタイン・モンスター役に起用される以前のボリス・カーロフについて、無名俳優であったとの記述が書籍やネット等でも見られるが、カーロフは1930年当時のハリウッド映画で4-7番手位(この映画のThe Monsterも4人目に表示されている)にクレジットされる重要な役を多く演じており、脇役俳優として一定の評価を得ていた。主演スターではないが「無名」との表現は適当ではない。ポール・ムニ主演のギャング映画の傑作「暗黒街の顔役」ではムニ扮するトニー・カモンテと敵対するガフニー役としてムニ、ジョージ・ラフトらと並んで上位にクレジットされている。
(ノンクレジット)
公開 アメリカ合衆国の旗 1931年5月21日
日本の旗 1932年4月26日
上映時間 71分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $262,007
興行収入 $12,000,000