グアーガム分解物, PHGG
HGGという名でも知られ、最近では「グアー豆食物繊維」という名でも呼ばれるグァ―豆由来100%の素材
グアーガム分解物は水溶性食物繊維のなかでも腸内細菌のエサになりやすいことが特徴です
良い効果
空腹感の抑制
コレステロールの脂質改善
食後血糖のピーク値抑制
ミネラル吸収促進
下痢や便秘の改善
腸内フローラの改善
短鎖脂肪酸の産生促進 など
実験結果:
60名の健常者を「グアーガム分解物を水に溶いて1日に5g摂る」、「3g摂る」、「プラセボ(非摂取)」の3グループに分け、8週間毎日続けてもらいました。腸内細菌の状態、便通の状況、便成分、身体検査、睡眠や物事への意欲をスコア化して調べています。
その結果、摂取しているグループのほうが「便通」はもちろん、「睡眠の質」や「精神的な疲労感」に改善が見られました。「睡眠の質」では、寝入りがよくなったとか、寝起きの倦怠感がなくなったという回答がよくありました。
ほかに「仕事や勉強に対するやる気が上がった」といった回答も見られたので、メンタルヘルスに一定の効果があるといえそうです。
摂取量についてはどうでしょうか。1日に5g以上摂取しても問題はありませんか?
井上教授:摂取量については、グアーガム分解物に限っていえば18gくらいは摂っても問題はないはずです。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(リンク)」では、女性18g以上、男性21g以上(ともに18〜64歳の場合)を1日あたりの食物繊維の摂取目標量として定めています。
腸のためには「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」どちらもバランスよく
── グアーガム分解物を継続して摂ると、どんな人でも腸内環境やメンタルが改善しますか?
井上教授:前述したように、腸内に保持する菌は人によって異なるため、効果が薄い人や合わない人はどうしても出てきます。もし摂取して合わないと感じたら、控えたほうがよいでしょう。また腸の病気を治療中の方は、どのような形であれ「刺激」を与えないほうがよいケースもあります。一度医師に相談してください。
そして大事なのは、1種類の食物繊維ですべてをまかなおうとしないこと。多様な食物繊維をバランスよく摂りましょう。グアーガム分解物は優れた「水溶性食物繊維」ですが、腸のためには「不溶性食物繊維」も必要です。
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