帝國火星曆の計算についての覺書
自分で作業してて忘れさうに成るのでメモって置く事にした。ta_haruna.icon
火星の冬至囘歸年の出典は何處?
p. 226 式 (14) は$ n番目の公轉周期中に火星中心太陽黃經が$ L_S度を取る時の$ MJDを返す式。
$ MJD (n, L_S) = 51507.5 + 1.90826 (L_S-251\degree) - 20.42 \sin(L_S-251\degree) + 0.72\sin\lbrack 2(L_S-251\degree)\rbrack \\ \qquad \qquad + \Big\lbrace 686.9726 + 0.0043 \cos (L_S-251\degree) - 0.0003 \cos \lbrack 2(L_S-251\degree)\rbrack \Big\rbrace \cdot \lbrack n -66 \rbrack
$ L_Sに$ 270\degreeを代入すると$ \Big\lbrace\Big\rbraceの中が冬至囘歸年周期の地球日表示に成る。$ 686.9764293266489950465...
此れを地球日と火星日の比である$ 1.0274912517で除して$ 668.5958913908... \approx 668.596火星日を得る。
冬至囘歸年を約$ 668.5959火星日と取ると、現行の置閏法では$ 10000火星年で$ 1火星日ずれる。
ΔT(デルタ・ティー)の計算の爲の近似式に就て。
2024-09-25時點での現行の計算プログラムは、2005年から2050年のΔTを計算する際に、「2019年迄の觀測値」と「2050年から2150年迄の大まかな豫測値」を元に近似式を立ててゐる。
2024年迄の最新の觀測値を見ると、2018年頃以降にΔTの推移に明らかな變化が見られ、從前の豫測値と觀測値との差は2024年年初の時點で約3秒にも成ってゐる。
https://gyazo.com/a8cdfac739f4663c2b56588ccd535780
橫軸は基督紀元での年數-2000(年)、縱軸はΔT(秒)。
青い點は2024年以前は觀測値、2025年以降は米國海軍天文臺による國際地球囘轉基準系事業(IERS)・速報豫測センターが2024年に發表した2033年迄の新たな豫測値である。