NPA 【24時間限定・イベント動画配信】新規事業の実践論
日時:2019年12月25日(Wed) 19:00 - 20:30
場所:東京ミッドタウン日比谷BaseQ
集客:200くらい?/定員 500 名
配信が24時間だけとか短すぎるよっ!
NewsPicks執行役員
連続新規事業家
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新規事業と歩んだキャリア 麻生氏・自己紹介
table: 麻生氏のキャリア
【いつ】 【キャリア】 【何をしたか、何が起きたか】
東京大学経済学部 卒業
リクルート 新卒
社内起業 NewRINGで受賞
IT子会社「NIJIBOX」創業社長 7年間務める(2名から150名に)
30歳 リクルートHD「新規事業開発室長」
室長時代 RECRUIT VENTURES 担当エグゼクティブ 1500件の新規事業チームを組成、12件を事業化
室長時代 テックラボパーク スタートアップ企業支援
支援オフィスの運営
支援は半年間
318社(1141人)の起業家が、累計調達額64億円
2018年 独立・起業 同時多発創業
現在 Genome Clinic 共同代表
ALPHA DRIVE 代表
UB VENTURES ベンチャーキャピタリスト
NewsPicks NewsPicks for Business 担当執行役員
(兼業)さとのば大学 名誉理事
(兼業)SEA フェロー
(兼業)ASiRO 社外取締役
これまで計2000件くらい新規事業に携わってきた人
table: 現在の立場
ALPHA DRIVE 起業家 企業内新規事業 支援事業 日本企業の企業内事業開発 新しい価値の創造(事業開発)
Genome Clinic 起業家 スタートアップ 自社事業 ディープテック(ゲノム) 新しい価値の創造(事業開発)
NewsPicks 組織人 企業内新規事業 自社事業 経済ニュースメディア 新しい価値の創造(事業開発)
UB VENTURES 組織人 スタートアップ 支援事業 ベンチャー投資 新しい価値の創造(事業開発)
現在様々な立場で活動しているが、共通するのは「新しい価値の創造(事業開発)」をしていること
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社内起業のススメ 麻生氏
起業に沸き立つ日本の現状
資金調達総額は2013年から6年で6倍(単年だと2013年約800億円→2018年約3800億円)
ユニコーン企業(企業価値が10億ドルを超える未上場企業)の創出に成功
大企業→(看板と安定を捨て?)→スタートアップへの転職も増えてきた(ように見える)
「起業の盛り上がり」麻生氏が抱く違和感
資金調達社数は伸びてない(2013年約1000社→2018年約1400社)
株式会社設立数も伸びてない(2013年約82000社→2018年約90000社)
麻生氏が提言「もっと起業しよう」
でも日本人は起業しない
↓なぜか
日本に蔓延する「会社の三大制度」
終身雇用
企業内労働組合
年功序列
根強く残る「大企業信仰」
日本では、大企業信仰を変えないでイノベーションを生み出す社会システムを作る必要がある
「社内起業」でイノベーションを起こす
リクルートHD「新規事業開発室長」時代のミッション
「大企業病化を防ぎ、かつての起業家精神を維持せよ」
大企業病を防ぎ「社内起業を推進するには」
生まれながらの起業家人材なんて多くはなかった
「新規事業」を進める中で「普通の人材」が覚醒する
普通の人ができる新規事業開発の型を作ろう
麻生氏が模索した新規事業開発の「型」
多方面で紹介していく中で言われたこと
「リクルートという特殊な会社だからではなく、あらゆる日本企業に対する処方箋になるのではないか」
↓起業
新規事業を生み出すための支援を行う「アルファドライブ」
「新規事業を生み出せる会社」に体質転換させる支援をあらゆる形(ファンド、研修、広告など何でも)で行う
創業1年半で25社500チームを支援
↓その中で確信したこと
どんなビジネスパーソンでも社内起業はできる
今まで「新規事業って天才で優秀な人が作るもの」
↓
麻生氏「すべてのサラリーマンは社内起業家として覚醒できる」
「営業」と「新規事業」、大きな違いは「育成フロー」
既存事業の職種(営業など)には育成フローがある
新規事業部門には育成フローがない(「アイデアを出す」ことから「経営陣に投資を仰ぐ」まで支援がない)
「新規事業開発・人材」の育成フローは整っているか?
新規事業開発を「特別な業務」と思ってはならない。
数ある業務能力と一緒で、初めからできる人なんているはずがない。
営業人材を育てるように「新規事業開発・人材」の育成は可能
すべての人は必ず新規事業開発の能力を身に着けられる。
正しくやれば必ずできる
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解説:新規事業の実践論 麻生氏
麻生氏が伝授「新規事業の進め方」
アルファドライブ「誰にでも新規事業ができる唯一の方法」
既存事業で必要だった業務はひとつもいらない
社内/上司/先輩/競合 & 確認/事例/調査/会議/資料
新規事業に必要なのは「仮説」と「顧客」のみ
仮説を顧客に持っていく
顧客の反応をもとに仮説を修正する
300回やる
最初の「仮説」はどうやって導く?
アルファドライブ「最初のWillのみつけかた」
table: 最初のWillのみつけかた
【仮説修正回数】 【ステップ】 【想い】 【発見】
0 WILL ○○をやりたい!
CUSTOMER INSIGHT そんなに深い課題があったなんて 顧客課題
Unique Value Proposition 我々の解決策は見たことも聞いたこともない(自慢) ソリューション
300 SCALABILITY 確かにそういう人はたくさんいる(儲かるかがやっとわかる) 市場規模
「仮説⇔顧客」を繰り返し、新規事業が生まれるまで
新規事業開発 初めの一歩「○○をやりたい」
「仮説⇔顧客」で見えてくる「深い課題」
さらなる「仮説⇔顧客」は「独自の解決策」を導く
「仮説⇔顧客」で見えてくる「市場規模」
「儲かる」というワードが出てくるのは「最後」
企業の新規事業開発は逆
儲かるの?→ソリューションは何?→顧客はいるの?→やりたいの?
本来の新規事業開発は「WILL」から始まるもの
日本の企業内サラリーマンにはやりたいことがない
「WILL」が後から作れる
「使命感・圧倒的当事者意識」と「取り組む領域の明確さ」は比例する(詳しくは書籍へ)
「WILL創出」に欠かせない「ゲンバ」と「ホンバ」
現場:課題が根深い現場に行って、課題の当事者と話をする
本場:自分たちよりも先進的な活動をしている場所(日本→シリコンバレー、地方→東京、営業部→R&D)
→なかった「WILL」が次第に形成される。あるとき明確になる。
「ゲンバ」・「ホンバ」での経験を「WILL創出」に繋げられるか?
視察だけして、日常に戻ってしまう人も多い
「ゲンバ」・「ホンバ」に行った後、「最初にやるべきこと」
課題や先進事例を見て思った気持ちを誰かに話すこと
「ざわざわした気持ち」を誰かに話すことが大事
気持ちを誰かに話す→誰かに応援してもらう→次の行動を約束する→気持ちが強くなる
一歩でも前に進む「約束」がWILLに繋がる
・・・→気持ちが強くなる→誰かに話す→・・・
循環させていくとWILL「○○がしたい!」ができていく
麻生氏からのメッセージ「人生のために新規事業をやろう」
新規事業をやるのは自分のため(社会や会社のためでもあるが、一番は自分)
↓なぜ
これからの時代
VUCA(変動、不確実、複雑、曖昧)の時代
製品ライフサイクルが短縮化(3年と持たない)
しかし、100年生きる時代
働く期間は伸びるも、経験は無価値化していく時代
「定年後に20年働く。しかもそのとき、現役時代の経験は無価値化する」
だから新規事業を生み出せる力をもつ
「会社」と「自分」の未来が新規事業開発を通じて一致する
新規事業とは
自分で考えたことに
自分で顧客をみつけて
自分で商売にする
麻生氏が理想とする日本社会の姿とは
アルファドライブのミッション「すべてのサラリーマンの心に火をつける手法と機会を提供する」
ウォークマンもスーパーカブも、生み出したのは「社内起業家」
たった30年前
日本企業がイノベーションの象徴だった
Japan as No1 と言われた時代(ソニーのウォークマン、ホンダのスーパーカブ、etc...)
かつての誇らしい時代を作り出したのは、起業家と呼応したサラリーマンたち
→日本にはもっと起業家+社内起業家が増えないといけない
→とにかく新しい事業を作ろう
麻生氏からアカデミア会員へ「新しい事業を作ろう」
すべての手法論は書籍に
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新たな一歩の踏み出し方 麻生氏×守屋氏
「連続新規事業家」守屋氏が登壇
新規事業のプロフェッショナル 麻生氏×守屋氏
守屋氏 略歴
実績:ラクスル立ち上げ など
現在:JAXA、JRE など
書籍:「新しい一歩を踏み出そう」
麻生氏→守屋氏 「新規事業開発」について質問
Q. 新規事業開発において重要なポイントは?
麻生氏:「300回」
守屋氏:「まずは最初の一歩を踏み出すのが大事」 最初からゴールは見えない
Q. どうしたら最初の一歩を踏み出せるのか
守屋氏:
誰かの「お手伝い」という形で始めてもよい
起業を最初の一歩にしなくてもよい。
会社に勤める利点「毎月給料がもらえる」
独立したら得られない、大きなアドバンテージ
現場に触れることが新しい「一歩」のきっかけに
熱量に触れてみる。自社の強みを改めて感じる。など、いろいろなことを体験できる。
優秀な起業家は「巻き込み力」が優れている
新規事業開発への第一歩「とりあえず何かやる」
新しい刺激を得ることで、新しい視点が得られることもある。
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新規事業Q&A 麻生氏×守屋氏
麻生氏&守屋氏へアカデミア会員から質問
Q. 新規事業は誰に任せたいか?
麻生氏:WILLがある人
守屋氏:何が何でもやりきる想い&周りを巻き込む熱量
新規事業開発において「大きな使命を背負う」必要はない
なんでもいいから進めろと。
麻生氏の思う「WILL」=「困っている人の問題を解決したい」
自分が「誰の課題を解決したいか」という恋愛相手をみつけること
よくある新規事業
プロダクト発想
テクノロジー発想
「VRで」「ブロックチェーンで」 yukichan.icon<「AIで」
テクノロジー発想など「WILL」の無い新規事業は厳しい
パワポは書けても、実現していかない
麻生氏の過去の失敗:「モバイルインターネットの世界でコンテンツビジネスをやる」というテクノロジー発想の新規事業
顧客もいない
課題もいない
あるのはトレンドの話のみ
→誰のために、何を作ればよいか分からなくて苦しむ
→顧客を探していく中で、なんとか事業化したが、後悔している
NGな新規事業あるある「手段が先行してしまう」
困っている顧客がいないと仮説のぶつけようがない
Q. 社内起業家を育てるために必要なことは?
麻生氏:疑似的にでもいいから新規事業を作らせる
新規事業として投資決済を仰ぐと大変なことになる→名目を変えて、「研修」という建付で新規事業を作らせる
守屋氏:邪魔をしないこと(大企業でよくある「本業に汚染されない」ようにしてあげる)
書籍にある「経営陣にしないでほしいこと」
守屋氏が語る新規事業開発人材の育て方
実際に大手広告代理店で人事部の研修名目で新規事業開発をさせたことがある
→どれだけ上手くいっても、期末で撤退することになる弊害はある
→やらないより全然良い(研修受けた人がグループ子会社の社長をしている) yukichan.icon<これだけでは研修の成果かどうかは不明…
Q. 「儲け」を重視する経営者をどう説得すればよいのか
守屋氏:主張を続け、1年以上かけて説得
大企業に新規事業メンバーとして入ったとしても、最初は課題発想を受け入れてもらえない。
社内のいろいろなメンバーに働きかけ、一年後くらいにやっと風向きが変わる
会社の文化を変えるのに近い話
あえて外部の人間から伝えた方が説得しやすい
社員は言わない方がいい(偏見が入ってしまったり、キャリアに響く・・・)
麻生氏:初めにしっかりと説明すれば、企業の経営者には分かってもらえる
知らないだけなので、真面目に理論立てて話せば「なるほど」となる
Q. 社内新規事業のアイデアはどこで生まれるのか
麻生氏:課題の現場
守屋氏:本業の汚染から解き放たれた、「場所・時間・仲間」が集う場所
本業の会議室で話しても何も生まれない
「今期中に何かを生み出す」ことが目的だったりする←顧客いない
麻生氏&守屋氏が太鼓判「大企業の現場の方は優秀」
スキルレベルも経験値も、その辺のスタートアップのメンバーより上
動けないのは、背負っているものが重すぎるから
動けないのは、新規事業なのに本業が基準になってしまっているから
大人(本業)の尺度で赤ちゃん(新規事業)を評価してもしょうがない
生まれたての赤ちゃんに、「遅刻するな」と言ってもしょうがない
麻生氏&守屋氏からアカデミア会員へメッセージ
守屋氏:小さな一歩を踏み出すことを心の中で約束すること
麻生氏:イベントに参加して「よかった」と思って帰るだけはやめてくれ
麻生氏の本音「少しでも実行してほしい」
イベント動画を見たら「今夜中に何かをせよ」
yukichan.icon<このScrapbox書いたよ!
今夜中に「誰かにアポを取るべし」
課題の現場に行く
上司に意見を伝える
誰かに何かをするためのアポならなんでもいい
yukichan.icon<取りました!