慢
これも修行のうちなどに慢を減らす考え方が書かれており、それは生きる上で非常に重要であるなと思う。 プチ修行40 「小さく、小さく」で心を守る
仏教は、実にユニークな対策を教えてくれます。それは「小さく、小さく」という心がけです。小さくとは、決して慢をふくらませないこと。「自分が正しい」「自分がエライ」(優れている)という思いを持たないことです。
仏教では”つつしみ”と表現します。原始仏典に、こんな言葉があります。
「亀が甲羅の中に手足を収めているように、心を耕す者は、身を小さく保っていなさい。身をつつしむ人は、自らを守る人である。外に漏れない(反応しない)心にこそ智慧は宿る -テーラガーター/サンユッタ・ニカーヤ他
つまり、"つつしみ”こそが、心の成長に大切だという考え方です。
つつしみは、一般に「謙虚」や「卑屈」に近いものと受け止められがちですが、意味はまったく違います。
「謙虚」や「卑屈」は、「自分はまだまだ」「自分の方が下」という、”判断”を含んでいます。
しかし仏教では「ただ理解する」だけです。自分をいちいち判断しません。上とも下とも判断しなくていい。自分自身にできること、今自分の心にある思いは、ちゃんと理解している。よく理解しているから、偉ぶる必要はないし、相手と張り合ったり、大きく見せようとしたり、自分の正しさ・優秀さをアピールする必要もない。そういう発想です。
自分のことをよく見つめてる。理解している。それゆえに「慢」を持たない-それが仏教的「つつしみ」の意味です。
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