AIとアクセシビリティ
発表タイトルを変えました
LLMsとアクセシビリティ → AIとアクセシビリティ
イントロダクション
皆様、こんにちは。
株式会社HelpfeelでGyazoのプロダクトマネージャーをしています。yuisekiです。
本日は「人間とAIにとってのアクセシビリティ」についてお話しします。
アクセシビリティとは、情報がどれほど扱いやすく、理解しやすいかを示す指標です。
私たちはしばしば、アクセシビリティを人間が情報を利用する観点から考えますが、アクセシビリティは、人間のみではなく、LLMsを始めとしたAIにとっても同じく重要です。
今日は、AIの視点からアクセシビリティについて考えてみて、人間との共通点や相違点を、具体的な事例を交えて解説します。
人間とAIのアクセシビリティの共通点と相違点
人間とAIの間には、アクセシビリティの観点で多くの共通点と類似性があります。
例えば、私たち人間にとって明確で曖昧さのない情報は、理解しやすく、利用しやすいです。
同様に、AIも明確な情報に基づいて学習を行うことで、より精度の高い結果を出力することができます。
この点は、人間とAIが同じく情報を処理し解釈する存在であることを示しています。
一方で、人間とAIの間には、アクセシビリティの観点では、相違点もあります。
現代のAIは、人間とは必ずしも同じ流れで情報を処理し、解釈しているわけではないからです。
具体事例の紹介
ここで、具体的な事例をいくつか紹介します。
※これらの取り組みは、すべて、私が個人開発で取り組んだ経験で得られた知見に基づいています
情報には、APIでアクセスできたほうが良い。
具体事例:自然言語によるOpenStreetMap上の地理空間情報の探索
OpenStreetMapは、多くの人々の協力によって、全地球規模の地理空間情報に機械可読な形でアノテーションを付与し、さらに、APIを提供しています。
私は、人間が入力した自然言語に基づいて、AIがOpenStreetMapのAPIを呼び出せるようにしました。
自然言語とAPIの両方を扱うAIシステムを開発することができます。
これによって、人間は、自然言語で全地球規模の地理空間情報を素早く探索し可視化することが可能になりました。
APIを通じて様々な情報にアクセスできるようにすることで、AIの能力は飛躍的に向上します。
そして、AIを利用する人間の能力も向上します。
https://gyazo.com/1bc2dd26b344c2cc6559d0c45a7736e2
文章は、曖昧さのない明瞭簡潔なもののほうが良い。
具体事例1:国連の決議によるAIの学習と正確な返答能力の獲得
国連の決議は、曖昧さのない、明瞭な英語文書です。
私は国連のすべての決議をAIに学習させました。
その結果、AIは国連に関する質問に極めて正確に答える能力を獲得しました。
https://gyazo.com/9a81901e1ec8beea159b4774c670c629
https://gyazo.com/03976399bd5aef76435fa762d1e1f6b0
ほんとに?
https://gyazo.com/2190ea4963d31e50c27a6309bdec8b0e
具体事例2: WebサイトやWebサービスの情報設計の向上によるAIの応用範囲拡大
先日、ChatGPT PlusのGPT-4では、Webサイトのコンテンツを取得し、最新の情報に基づいて質問に応答する機能が使えるようになりました。
こうした機能にとっては、いわゆるアクセシビリティ情報よりも、情報や文章自体の簡潔明瞭さのほうが重要です。
https://gyazo.com/353522e846f8ea94d82c6119f5e8c54d
https://gyazo.com/252b0cd584551e67e7554c177f7ae705
文章だけではなく画像も、曖昧さのない明瞭簡潔なもののほうが良い。
地図の簡潔な画像化とAIによる説明能力の向上
Vision & Language Modelと呼ばれるAIがあります。
Vision & Language Modelの一つの機能として、画像を入力すると内容に基づいたテキストを出力することができます。
私は、地図を極端に簡潔かつ明瞭な画像にすることで、AIがより正確な説明を出力できるようにしました。
このように、画像コンテンツを制作する際も、わかりやすさを重視することが重要なのです。
オリジナル
https://gyazo.com/8326800078a1420491ae266129e4be8a
最適化後
https://gyazo.com/264fef8837e24a25095e980ba575ebd4
https://gyazo.com/a32b169ece3be59dc8bacbd69124e8b7
https://gyazo.com/8447f104027d774b7a8bbbbb9aa8bb06
AIと共生する時代のアクセシビリティ
これまで、アクセシビリティは、人間の認知や情報行動における多様な特性を包摂するために発展してきました。
人間同士の相違点を理解してして幅広い人々が情報を扱えるようにしてきました。
これからのアクセシビリティは、人間に加えてAIという新たな知的存在の認知や情報行動の特性をも包摂することを目指すべきです。
ご紹介した事例からわかるように、人間とAIの間には、アクセシビリティに関して共通点がある一方で、相違点もあります。
人間同士の違いを理解することが重要なように、人間とAIの相違点をも把握してWebサイトやWebサービスを制作・開発していくことが重要です。
AIが普及する社会において、アクセシビリティを無視したWebサイトやWebサービスの価値はますます低下します。
逆に、高いアクセシビリティを持つWebサイトやWebサービスは、人間だけでなく、AIにとっても価値があると言えるでしょう。
結論
以上の話から、人間とAIのアクセシビリティ向上の重要性が明らかになります。
コンテンツやデータのアクセシビリティを高めることで、人間とAIの両方が情報をより効率的に利用できるようになります。
これは、情報社会をより進歩させ、可能性を広げる鍵となります。
私たちは、この視点を忘れずに、人間とAIの両方が利益を得られる情報環境を構築していくべきです。
ちなみに、このプレゼンの内容は、ChatGPTを通じて、私とGPT-3.5とGPT-4の協力に基づいて出力されました。
なんか自分の言葉じゃない感じがしたので(それはそう)大幅に修正する羽目になりました。
以上です。ご清聴、ありがとうございました。