安倉
寄島に滞在されていた神功皇后が、対岸の本州に渡ろうと船の準備を考えておられたところ、突然眼前の海が割れて道が出来ました。皇后はお歩きになって対岸に着かれます。 そして海岸を散歩されてお疲れになり、「あくらは?」と仰せられます。「あ」は自分、「くら」は休む所という意味で、「私の休む場所はどこか」と供の者たちにお聞きになられたのでした。これが「安倉」という地名の由来となりました。
「寄島地名考」(文化財保護委員)より引用
安倉には安倉八幡神社という神社があります。春には桜が満開になって、秋にはいちょうの葉が絨毯を作ります。小さな公園もあって、子どもたちも季節を感じながら遊ぶことができます。冬には、「とんど」といって家にあるおまもりや御札を持っていって焼きます。そのときに、地域の方がおかゆを振舞ってくださって、芯まで冷えた身体を温めてくれます。