視点を広げる質問術:自分の見えていない観点に気づく方法
自分の書いたドキュメントや考えたことをレビューしてもらう場面で、自分が気づかなかった観点のフィードバックをもらった時に、「なぜこの人はこの観点に気づけたのだろう?自分には何が足りなかったのだろう?」と思うことがあります。こうした場合、その内容について深掘りして考えてみたり、さらに、相手に具体的な質問を投げかけるとより多くの発見が得られます。こういうことを続けていくと少しずつ自分の持っている観点が広く、深まり、アウトプットの質が向上したり、より早くアウトプットできるようになっていきます。
相手にどんな質問をすればいいか?の例
以下のような質問をしてみるのも良いです。
その観点にどうやって気づけたのですか?
その観点を気づけた思考プロセスはどんなものでしたか?どのようなことを考えていたのですか?
他にどんな選択肢を考えていましたか?
このような質問をすることで、相手がどのようにしてその考えに至ったのか、どのような思考プロセスをたどったのかを知ることができ、自分が見落としていた論点や視点に気づくことができます。
このように得た視点や思考プロセスを、自分の仕事や日々の活動に取り入れることでよりうまくなっていきます。
最初から完璧にできなくてもよくて、まず「自分はどんな論点を見落としていたのか?」「自分はどういう観点を見落としがちなのか?」と知ることでも十分です。
どんな場面で使うといいか?
このプロセスは、さまざまな場面で活用できます。例えば、チームで相互レビューしたり、マネージャーやステークホルダーからフィードバックを受ける場面、また定期的なふりかえり、上司との1on1ミーティングなどが挙げられます。
これらの場で先の書いたような質問をすることですぐに新たな視点、思考の過程を得ることができます。その場では聞くことができなくても後で個別に時間を取り、感想戦のような場を持つのも良いと思います。
最初にどんなことに取り組むといいか?
このプロセスに取り組む最初のステップとしては、最近の経験を思い出しながら、そのフィードバックをもらった相手に質問してみるのが良いです。比較的、最近のことなら相手もフィードバックした内容を覚えているので、すぐに役に立つ返事をもらえるかもしれません。
もしその経験がかなり前のものであれば(自分も覚えていないかもしれません)、よくレビューをしてくれるチームメンバーや上司に「自分はこういうことに取り組んでいきたい」と表明しておくことも、最初の一歩として有効です。
少しずつにうまくなっていく学び方
一度、自分に欠けていた切り口を聞いたり、相手の思考を流れを聞いたからといってすぐにできるとは限りません。自分に合う合わないもあるでしょうし、知ることとそれをうまく使えるようになることは別物です。ですので、そのための反復練習が必要になります。その反復練習をしていく中で少しずつうまくなっていきます。また、同じ相手から自分の変化についてフィードバックをもらうことで自分では気づいていなかった変化に気づくこともあります。
先に書いたように、自分が取り組んでいることを表明していると相手が気づいた自分の変化を伝えてくれることもあります。