行動目標をどのように扱っていますか?
ここでいう行動目標とは、たとえば「1日1時間読書をする」や「毎週10個のウェブサイトを見て情報を集める」といった、(相対的に)自分でコントロール可能な具体的な行動を指します。
多くの場合「これができなかったな」という場面があります。1日1時間の読書ができなかったり、10個のウェブサイトをチェックできなかったりです。
行動目標が達成できなかった時に以下のような対応を取ることがあります。
「次はもっと頑張る!」と再挑戦する。
なぜできなかったのかを振り返り、早寝早起きをするなどの対策を考える。
私は「経験主義」の考え方を活用し、「現実に起きた事実(経験)をもとに次の計画を立てる」というやり方をアプローチの1つとして伝えることが多いです(自分自身もそのようにして取り組むことが多い)。
経験主義で行動目標を改善する方法
「1日1時間読書をする」という目標に対して、実際1週間取り組んだ結果が、「1日おきに15分読書した」というものだったとします。この場合、次の週に設定する目標は「1日おきに1回15分読書をする」にします。つまり、「現実にできたこと」を基準に次の行動目標を設定します。
このアプローチを取ることで、「できなかった目標」へのストレスを軽減し、着実に「できること」を増やすことできます。できることが増えてくると、自然に1回の読書時間が増えてきたり、頻度が増えたりとわりと自然に行動が良化していくことが多いです。良化した週があれば、同じようにそれを「現実にできたこと」として基準にして次の行動目標として設定します。
ビジネス目標や期待とのバランス
「現実にできたこと」を基準に次の行動目標を設定するという話をすると「そんな小さな目標/悠長なことでは、ビジネス上の成果や上司との約束を達成できないのでは?」という反応もあります。
しかし、私は、今回これくらいできたという現実を受け止めて、それに対してどうアプローチしていくかが大事だと考えています。
もちろん、「今回はできなかったけど、次は○○することでできる(はず)!」というのはありますが、それは仮説や想定です。なので、実際に○○をやってみて結果が変わった時にその変わった結果に基づいて次の行動目標を設定することをオススメしています。
大切なのは、「今、確実にできること」を着実に実行し、その中で少しずつ成長を重ねることです。それが誠実な振る舞いであり、最終的には成果に結びつく道だと考えます。逆に、「次は頑張ります!」と曖昧な約束を繰り返すことは、(少し強い言葉ですが)不誠実だと感じるのです。
まとめ
高い到達地点を目指すという点で目標を持つのはモチベーションの観点でも悪くないと思いますが、行動目標については「現実に起きた事実を元に次にできることを明確にし、それに基づいた次の行動目標を立てる」アプローチを使うことで、結果的に着実に行動が変わっていき、高い到達地点に近づけるのでは?と思います。