役割が邪魔になっているのではないか?
チームで仕事をしていると、こんな場面に出くわすことがあります。
プロジェクトのゴールに近づくためにやっつけるタスクがあり、じゃあ、それを誰がやるか?となったときに「自分はQAなので」「自分はエンジニアなので」という発言が出てきます。
その言外には"だからこのタスクは自分の仕事じゃない"、"あるいはこれに関する専門家の○○さんがやるべきだ"というメッセージが滲んでいるようにも見えます。
もちろん、専門スキルが必要で、その人にしかできない、という状況はあります。では、その人が別の仕事で手が離せないとき、そのタスクはどうなるのでしょうか?プロジェクトのゴールにはどのような影響があるのでしょうか?
そのタスクは、着手されず完了されないまま、浮いたままになります。
そしてプロジェクトのゴールは遠ざかるか、最悪たどり着けなくなります。
こういう場合、チームで目標を達成するためには、自分の役割を越えて動く、という考え方があります。
プロジェクトを少しでも前に進めるために、自分の専門領域ではなくても、下手でもいいからやってみるというものです。
このとき、"自分の役割はここまでだから"という意識が、この選択を邪魔しているように見えることもあります。
「相手に越権行為と思われないだろうか?」「取り組んでみたけどうまくできなかった時にどうしよう」といった不安や恐れが、役割の外に出ることをためらわせることもあります。
役割があること自体は悪くありません。専門性が明確になり、任せたり、責任範囲が絞られることで、安心し集中して目の前の仕事に取り組める環境が生まれます。
一方で、自分の役割をうまくこなすこと自体は大事です。ただ、チームとして目標を達成するという観点で見れば、それは最低限の貢献でしかない、とも言えます。
役割の外に出てはいけないわけではないですし、自分の持ち場だけを守っていても、チームが目標を達成できなければチームで活動する意義が大きく減ってしまいます。
自分の役割を果たしているかだけでなく、チームのゴールに対して自分は何ができるかを考えられているか。 問われているのは、そういう状態をつくれているかどうかです。
責任範囲にこだわり過ぎず、チームのゴールに対して自分は何ができるかを考え続け、動き続けることで、チームはより機能し、目標を成し遂げる可能性が高くなります。