わからないことリストを作って、みんなでわかっていく
わからないことリストを作って、みんなでわかっていく
新しいプロジェクトや案件が始まった時、あるいは新たにチームにメンバーが加わった時など、私はよく「"わからないことリスト"を作ってみてはどう?」と提案することがあります。
「わからないことリスト」は、その名の通り、自分たちが今「わからないこと」を書き出していくものです。
それを(スクラムで言うところの)プロダクトバックログのように、「まず何からわかると嬉しいか?」という基準で優先順位をつけ、上から順番に「どうやったらわかるようになるか?」を考えて取り組んでいきます。
進め方のイメージ
わからないことを書き出す
優先順位をつけて整理する
上から順に「どうわかるようにするか」を考えて行動する
わかったら「完了」にして次のものに取り組む
こうして進めていくと、徐々に最初に抱えていた「わからないこと」は減っていきます。
もちろん、新たな「わからないこと」が途中で出てくることもあり、リストは必ずしも一方向に減り続けるわけではありませんが、常に「今、何がわからないか」が見えている状態がチームにとって大きな助けになります。
わからないことリストの特徴
ここでは、この「わからないことリスト」を使うことの特徴と効果を紹介します。
1. みんなの「わからないこと」を見える化する
「わからないこと」は個々人の頭の中にしまわれたままだと、周囲の人は気づけません。
このリストをチーム全員(できれば関係者含めて)でいつでも見られる形で共有することで、みんなが「今、チームとして何がわかっていないのか」を把握できます。
これによって:
プロジェクトの進行を妨げる要因が整理される
どこから取り組むと効果的かが見えてくる
というメリットがあります。
2. みんなで「わからないこと」をわかるようにしていく
誰かの「わからないこと」は、他の誰かにとってはすでに知っていることかもしれません。
また、「わかるようにする」ための行動も、わからない本人だけで進める必要はなく、チームで協力して進めることでより効果的になります。
チームで一緒に調査や確認を行う
ドキュメントや既存の知見を共有する
実際に試してみることで理解を深める
この過程そのものが、チームの学びや相互理解の場にもなるのです。
まとめ
「わからないことリスト」は、単に情報を整理するだけでなく
チーム内の知識の偏りやギャップを埋める
取り組むべき優先順位を見極める
チーム全体の学びの文化を育てる
といった効果もあります。
また、時には[プロダクトバックログの新たなアイデアの発見につながることもあります。
わからないことがあるのは自然なことです。それをオープンにし、みんなで一緒に「わかっていく」姿勢を持つことが、プロジェクトやチームの成長につながります。
#仕事のやり方