なぜ状況を伝えることが大事なのか?
このメモは?
ある伴走している現場で「状況を伝える」ことがあまり行われない(観察されない)ことがありました。そこに向けて書いた短い文章です。実際にはもっと環境面や当事者たちの認知、経験などが絡んできますが、まずはこういう考えやでというのを知ってもらいたく書いたものです
なぜ状況を伝えることが大事なのか?
まず、作業者やその作業対象を評価しようとしているわけではありません。したがって、「自分がダメだと思われるんじゃないか」「叱責されるんじゃないか」といった心配をする必要はありません(※)。
※余談:もし、周囲の環境(依頼者の振る舞いや言動を含む)によってそのように感じているのであれば、その感情を率直に伝えることも、1つの貢献と言えるでしょう(これはなかなか難しいですが)。
状況を伝えることで何が変わるのか? まず「同じものを見る」状態に近づくことができます。同じものを見ることで、関係者間で認識を揃えやすくなります。そして、認識が揃うことで、次に進むための会話──たとえば「どうすればゴールに到達できるか?」といった議論──がスムーズにできるようになります。
特に、ゴールに到達するために協働が必要な場合、この「状況を伝える」というスキルは非常に重要であり、効果を発揮します。状況を伝えることで認識が揃い、周りの人たちがどのように動けば良いのか、またどのように手助けできるのかが明確になります。
なお、状況を伝えやすくするためのプラクティスとして、「朝会」や「タスクボード」などの見える化ツールが挙げられます。
この考え方の前提には「ゴール指向」があります。作業者1人で作業を完了させることよりも、チームとしてゴールに到達することが大切です(できるだけ近づくことや、到達の可能性を高めることも含まれます)。
つまり、状況を伝えることで仲間が動きやすくなり(助けやすくなり)、結果としてゴールに到達しやすくなるため、「状況を伝える」という振る舞いを積極的に行っていくことが大事だという話でした。