AI時代のOODAループと戦略
2020.07.27
Updated by 清水 亮 on July 27, 2020, 07:14 am JST
いまはなくなってしまった個人ブログで、戦略と兵站について説明したことがあった。
幸いにも、いくつかの企業や大学で授業に取り上げていただいたらしい。
その時の話は今はもう古くなってしまったので、AIがDXの中心になる時代に、新しい戦略論について考えてみたい。
まず、企業と戦略についておさらいしておこう。
企業において、戦略、戦術という言葉が使われることがある。滅多に使われないが、作戦という言葉もあり、より重要な兵站(へいたん)と言う言葉がある。
ところが、これらの言葉は輸入されたもので、もともとは戦略(Strategy)、戦術(Tactics)、作戦(Operation)、兵站(Logistics)という、それぞれ全く共通点のない言葉である。にもかかわらず戦争をイメージさせる「戦」や「兵」という言葉がついているのは、これらが軍事的な理由で輸入された概念だからだ。
戦略は全体を統括し、作戦は戦略を実際的な行動計画に落としたものになる。戦術は実際に行われる戦闘をいかに上手く行うかというスキルであり、兵站はそれら全体を支える基盤となる。以前書いた図はこの様なものだった。
https://gyazo.com/8518a4d5c1f02aab63ed0e25d6342a97
僕は意図的に「作戦」という言葉を仕事で使うようにしているけれども、普通の会社で実際に「作戦」という言葉をつかうケースは少ないが、実際に行われている「企画」「計画」は全て広義の作戦であると解釈できる。
戦略、作戦、戦術、兵站におけるサブ構造