yasumiのレジュメ:第2章 世界を体験する
シン・yasumiのメモ:『人を賢くする道具』第2章のまとめ
内省モードは「新しいアイデア、新しいコンセプトをもたらす」。もちろん、それだけではない。初心者が熟練者のような思考やパフォーマンスをするには、学ぶこと、練習することが必要だが、それには内省的な認知や探索的な思考が欠かせない。
では、内省的認知や思考はどのようなときに引き出されるのだろうか。
たとえば、良い科学博物館というのは、見学者が体験し探索することが可能な「実験室」だという。そこには見学者が能動的に関りたくなる題材や、集中できる環境があり、知識の発見や探索を助けてくれるコーチがいることが望ましい。
学習は一人では難しいのだ。
第2章では、学習者の目標を動機づけ、やりがいのある活動をもたらす「体験的体験」と、時間がかかるけれど非常に重要な「内省的体験」について詳しく確認する。
そして、それらを組み合わせて、集中が持続する「フロー体験」が得られる効果的な学習方法とはどんなものか考えていく。
ノーマンがヒントにするのは、ゲームの世界だ。
ゲームの活動にあって学校の授業にないもの(082表より抜粋)
グループや共同での活動
学習者の立場にたった目標と動機づけ
おもしろさ
フロー体験
自分のペース
テーマや時間、場所を選べる
生涯を通じて行なわれる
うまくやれば、教育用のマルチメディアはゲームのように、深い集中を持続させたまま、体験的体験・内省的体験の両方を提供できるという。
深い集中は学習を助けてくれる。けれど、邪魔してくるものもたくさんある。
人を支援するための道具も、学習の段階にマッチしたものでなければ集中を壊す存在になる。大切なのは道具ではなくタスクのほうなので、道具は究極的には存在を忘れられるくらい透明でなければならない。この件は第3章で検討していく。