Japan Accessibility Conference vol.2
https://gyazo.com/454014f1a324d10b05f0af940a6eb78c
代表取締役社長
2013/12就任
神奈川県横浜
社員数 54人(健常者7名)
75%は発達障害者
勤怠率高い・離職率低い
企業ビジョン
能力を最大限に発揮でき仕事を通じ
自律的に成長し続けられる
誰もが公平に能力を発揮できる機会を得られるべき
受け入れ困難な価値観に無理に同調する必要はない
その上で意思と努力をもって成長を持続させるべき
3つ
社会性の障害
コミュニケーションの障害
想像力の障害と特異な行動
目に見えづらい
理解されづらい
「目に見える障害が羨ましい」
社会参加率が低い
情報社会におけるアクセシビリティとは何か?を考える
就労定着
障壁(不足)=バリア
理解
身体や知的と比較して相対的に社会認知が低い
配慮
特性が多様なため、物理的な配慮だけでは足りない
機会
採用に積極的な企業や自治体が少ない
業務
就労を継続するための業務量が十分に用意されない
アプローチとしての会社のステップ
特性の理解
「個」に向き合う意識を持つ
定期カウンセリング制度
定期 1on1 面談
ゆるい同調圧力は仕事しづらい
環境整備
公平に機会を与える
企業ビジョンを浸透させる
面接で明確に伝える
人事評価で評価軸にする
ある程度多様性を許容しても組織っていうものは推進力を維持できる
個々の障害特性への十分な配慮
断る仕事を決める
極端に納期が短い
納期必達が前提
電話対応が必要な仕事
受注する仕事を一定の基準で排除している
仕事しやすい環境
視覚過敏・聴覚過敏
サングラス・イヤーマフ・パーテーション
壁面ホワイトボード
マルチディスプレイ
コミュニケーションエリア
仮眠・休憩室
30分の昼寝はOK
給与は控除しない
作業集中デスク
ハイカウンター
リフレッシュルーム
雇用するのに必要な知識
在籍型ジョブコーチの専任
障害者職業生活
雇用環境整備し
企業。支援機関行政との情報交換
通院休暇
ショートタイムワーク
ファミリー・誕生日休暇
時間単位有給休暇取得制度
カウンセラー面談制度
持続的な成長に必要な環境の整備
リーダー&サブリーダー制度
年次MVP表彰制度
皆勤賞制度
正社員登用制度
特例子会社である強み
独自の環境や制度を整備しやすい
情報共有や意思決定が迅速
事業貢献
「その企業全体で取り組まないと難しい」
基礎研修はすべて実施
IT・セキュリティ
コンプライアンス
知的財産
ハラスメント防止
本社社員を講師に招いた実務研修の実施
業務範囲をグループ全体に拡大
グループ子会社から仕事をもらっている
本社(事業部門)と特例子会社の兼任
代表が横浜オフィスにいるのは週1
「社内の中でこれは横浜に外注できるのではないか?」
単価も安くなる
障害者雇用につながる
なぜ障害者雇用をするのか?
生産年齢はどんどん減っていく
省人化
外国人労働
働き方改革
働く意欲のある人に就業機会を拡大しよう
障害者は940万人
精神障害者の新規求職者数は急増傾向
あくまでハローワークだけの数値(2017)
実際はもっといる?
就職率は44%
積極的に採用し戦力にしていこう
Creating Shared Value
利益があれば、やらない理由はない!
人手不足は課題
日本が障害者が活躍できる社会の実現をしたい
仕組みづくりをしていく上で、ぶち当たった壁やそれを乗り越えたエピソード等はありましたか?
障害者が働いている人を知らなかった
仕事を投資してください、というのが大変だった
包括契約しているので各事業部に渡る手間が少ない
発注単価
TwitterやFacebookなどでどんどん発信していった
横浜オフィスの普段の業務はどういうのがあるのかを知りたいです
200, 300くらいの種類ある
ゲームのデバックなど
完璧主義な人もいる
バナー・アバターの量産
SNSの運用
経理
支払い申請
学生のレジュメチェック
健康診断のチェック
全社カレンダーのチェック
1on1でできる限りやりたくないことはやらないように充てる
些細なストレスを環境の配慮
持続可能なアクセシビリティのために - 「聞こえる選挙」の事例 フロントエンドエンジニア
バックエンド、Webディレクター
2018年により社会貢献系サービス
聞こえる選挙の始まり
2017年7月の東京都議会議員選挙
やってること
選挙公報を収集
公費で配布
基本的には神
点字版、音声版も
2011年はPDF化
テキスト情報が入っていない問題
原稿をそのまま印刷して画像化になっている
スクリーンリーダーで読み上げ問題
視覚障害者は30万人
1級認定だけでも10万人以上
点字を読めるのは約1割程度
途中で失明した場合、点字を習ってない場合がある
音声情報で頼ってることがある
テキスト化
選挙.comの協力
書き起こししたものを掲載
課題
選挙公報にアクセスできないことがある
まずは多くの人に知ってもらいたいのではじまった
広告賞を受賞
聞こえる選挙の作り直し
2年ぶり3回目
長く続けるために作り直し
システム設計の見直し
最初のバージョン
DBがない
データと一緒に組み込み実行環境にデプロイ
データ修正のたびにデプロイ
選挙のたびにエンジニアが張り付き
コストがかかりすぎた
手間とコストの削減
選挙データ登録を楽に
五月雨式にどんどん追加される
コンテンツ管理ツール
CSVファイルと連携して更新する
保守コストの削減
仮想サーバーのPHP
クラウド環境へ
Cloud Foundry
JIS X 8341-3:2016 レベルA準拠
利用者からの意見があった
見えづらい、意味がない、スクリーンリーダーで操作しづらい、読み上げない用途違う、規格を参考にしたらどうか?等
おもな修正箇所(試験にもとづくもの)
見出しレベル
セクショニング要素
ランドマークロール
role="navigation"
フォーカス順序
読み上げ順序
一部AAとAAA達成したものもあり
協力:インフォアクシア
ユーザーによりよいサービスを提供していくため
サービス提供者とのしてのモチベ維持
障害当事者による試験(ユーザーテスト)
協力:日本盲人会連合
本当に当事者に役立つかチェック
条件
全盲者
普段から慣れているデバイスをもっている
大変だったこと
ふりがなが不要な時・欲しい時
選挙区には不要では?
「リンク」が入ったり、二重に読まれることがある
ふりがなはaria-hidden="true"
候補者名には読み方を知りたい
投票が必要
点字だと漢字を表現できないことがある
ナビゲーションの改善
ロゴが戻るリンクになってるが気づきづらい
代替テキストはあるが、戻るものかどうかは分からなかった
aria-labelで
漢字4文字
前・現・新・元
スクリーンリーダーだと読み上げが難しい
前職・現職・新人・元職
情報なしの表現
空欄にしていた
目に見るとわかるが
読み上げだと分かりづらい
もともとないのか
意図した空欄なのか
空欄から「情報なし」にした
今後実現したいこと
地方選挙への対応
候補者自信の声でききたい
アナウンサーの声、機会音声よりも
本人の声を聞いたほうが多くの情報を含んでいる
youtubeで公式政党チャンネルがあったりする
選挙公報のマークアップ
書式がないプレーンテキストになっている
情報の改変はNGになるため
個人的に気づいたこと
全盲者のガイド 初体験
赤坂見附駅から当社18階
「いっしょに歩こう」
点字図書館
代替テキストから物事の説明をするにはいい練習になる?
難しいこと
選挙制度
ときどき変わる
制度はどういうものか、をきちんと説明できるようにする
例:特定枠への対応
2018年7月に国会で成立
要件理解
UI設計
テンプレート修正
API機能追加
DB項目追加
テストコード追加
追加のJIS試験実施
社内人材リソース
リニューアルを機にアクセシビリティ低下
属人化
一人でやっていると持続性がない
記録して、誰かに伝えることが大事
聞こえる選挙の終わり
「はやく終わらせたいよね」
なくてもみんなが使えるような未来にしたい
読み上げ対応の選挙公報が公開
公職選挙法の改正(2019/06/01)
電子データでの提出も可能
提出されたPDFそのまま掲載
東京都選挙区:20/12人
全選挙区:15/94人
比例代表:13政党中11政党が対応している
ただ直したほうがいいような情報は散見された
どういう出口戦略にしようとおもっているか?
PDFの読み上げ等が候補者や政党の何%が満たせられるのかを基準にしたい UXデザインチーム エキスパートエンジニア
アクセシビリティエキスパート
リードフロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニア
レガシーコードの改善や技術導入の実施
クラウドサインとは?
クラウド型電子契約サービス
契約書のアップロードを承認するだけで契約を結ぶことができる
電子署名・タイムスタンプ(改ざん防止)
スピードアップ・安全性も実現できる
メリット
作成の手間が省ける
コストが節約
印紙税
管理が容易
アクセシビリティについて
従来
墨字は読めない
点字も容易ではない(読めない人もいる)
署名しろとしても書けない
判子を押しても確認できない
Webだと
スクリーンリーダーの恩恵
支援技術の恩恵
地理的・時間的な制約がない
地理や時間の条件に縛られない
移動が困難な人でもできる
深夜でも早朝でもできる
普及するとどうなるか
契約が困難だった人を助ける
全く契約できなかった人も契約できるようになる
誰でも自分で契約できるようになれる
ラベルのないボタンがある
「ボタン」とだけ読み上げる
署名箇所がモーダルダイアログでわかりづらい
開いてもページに変化がないように見える
ユーザーが頑張ってダイアログを探さないといけない
フォーカスが当たっていない・他で当たっている
ダイアログから離れると戻るのが難しい
改善策
1. 開閉したときにフォーカスを自動で移動させる
開く時
開く前にフォーカス当たっている場所を保存
ダイアログにフォーカスをあてる
閉じる時
開くときに保存した場所にフォーカスを復活
2. ダイアログの中にだけフォーカスが当たるようにする
案A
ダイアログ外のコンテンツにフォーカス移動させない
ブラウザとダイアログのみにフォーカス
設計思想
ブラウザにはフォーカスが映る
個別のページとして取り扱える
別ページに移動したように見える
対応
外側にあるフォーカスがあたる要素を取得
aria-hiddenを設定
苦労
jQueryのセレクタで奥の要素を取得する部分
対策
全体のフォーカス − フォーカスがあたる要素 = 奥の要素
案B
ダイアログの中でフォーカスがループする
ダイアログの最後の要素に当たってるときにタブキーを押すと
確認完了ボタン
ダイアログの最初の要素にフォーカスが移動する
閉じるボタン
苦労
役割が異なるコードの混在
フォーカス制御
画面制御とアクセシビリティ処理が混ざり合う
タブキー制御
他の処理と混ざってしまう問題
対策
中間モジュール経由で呼び出す
その中にアクセシビリティ処理を入れ込む
Mixinを使い、アクセシビリティ用コードと画面制御用のコードを混ぜる
コード自体は改善したが
ユーザーを検証をしてみよう
案の検証をしてみる
事前インタビュー
個人事業の契約書・NDAで利用されている
困ってること
金融系・不動産系は紙での提示
電子版をつくるが紙の原本
捺印や割り印は不明・確信がもてない
結果
契約はなんとかできたが…
チェックボックスがstrong
入力欄入力がうまくいかない
開発者ツールでなんとかする
表記がわかりにくい箇所があった
転送するには宛先の追加を押す必要がある
モーダルは統一したほうがいい
案としてはAがいい
全盲の存在を認識してもらうのは難しい
ループさせると混乱するかも
改善
入力へのフォーカス問題
表記のゆらぎ
改善の不十分さ
PDFのどこにそれが入力されたのがはいるのかが不明
対応
契約書をつくるときに受信側は確認と締結のみにする
そもそも入力する行為はしんどい
入力欄のラベルを説明的にする
その入力欄に何が入るかを具体的に説明
企業が真剣にアクセシビリティに取り組む今とその可能性 ーソニーグループの取り組みを通してー
Strategy部門Strategy-JP部
グループウェブサイトマネジメント課
グローバルウェブ戦略スペシャリスト
ソニーグループにおけるアクセシビリティの取り組み
技術の力を用いて人々の生活を豊かにしたい
存在意義
クリエイティブとテクノロジーで世界を感動で満たす
価値観
4つのうちの1つに「多様な視点」でよいものをつくる
製品の取り組み
「株主総会招集ご通知」をすべて読み上げ対応
製品情報を音声での提供
聞くカタログ
声の取扱説明書
ウェブサイトの取り組み
2007/06/01 ソニーグループアクセシビリティガイドライン&技術解説書初版発行
2016/04/01 ソニーグループアクセシビリティ ポリシー発行(強制力アップ)
Aを基準として採用
USを除く(アメリカの法律に準ずるため)
宣言するのは簡単
大事なのは対応すること
2019 WCAG2.1最低基準の検討開始
企業とアクセシビリティ
企業がアクセシビリティの取り組まない理由はない
ビジネス機会の損失
コンプライアンス
海外進出を検討
法規制など
公共調達
リードを増やす
様々な機器からのアクセス
ユーザーの高齢化
品質・使いやすさ
https://www.youtube.com/watch?v=_-fIH6FxlUM
3:08〜
ビジネスとのバランス
公共機関とは違った判断
どの基準でやるか
いつやるのか
どこまでやるのか
理想は全部だけど…
優先度は新規
既存は基準をつくって対応
チェックプロセス
ウェブガバナンス体制
推進・導入・監査
日本リージョンの監査
社内Web担当への依頼
フレーム段階のチェック(希望者のみ)
ツールチェックとセルフチェックを行う
マニュアルチェック
チェックツール
WorldSpace Comply / deque 日本語がある
緊急を0 にする目標
マニュアルチェック
ピックアップしたページを目視チェック
企業担当者と制作会社の役割と課題
企画
要件定義を入れる
設計
グループポリシーの提供
ワイヤーフレーム・モックデザイン
制作
チェックツール実施・セルフチェック
監査
監査申請
マニュアルチェックエラー修正
公開
課題
必要性がわからない
ルールが難しい
予算確保
制作会社に任せきり
公開前チェックが通過できずに問題に気づく
指摘されても手遅れ
スキルのばらつき・個人依存
指摘に対して修正がわからない
制作会社の選定
ポリシー見て制作してセルフチェックしてもエラー多数
ソリューション
社内向けの動画制作をした(企業担当)
トレーニング(企業担当・制作会社)
制作会社の一括管理・品質チェック体制の確認
まだ未着手
チェックプロセス変更(企画フェーズより)
製作者(会社)に期待するアプローチ
スキルアップ
確実な対応力
外にもわかるようにアピールしていこう
アクセシビリティをチェックする体制・品質基準としてると安心
アクセシビリティ対応=ダサいを払拭したい提案
ウェブに限らずアクセシビリティに関する新しい提案も大歓迎
アクセシビリティはビジネスとしても大きな可能性がある
ウェブアクセシビリティ基盤委員会 委員長(2019年度〜)
取り組み
Webアクセシビリティをビジネスとつなげてきた経緯
重要だと考えた
利用者の増加・多様化、閲覧環境の多様化が明らか
競合優位性
法律やガイドラインが増えてきた
専門のコンサル会社などは別として対応できるところがなかった
何をしたか
専門部門をつくった
Webアクセシビリティ特化サービスのリリース
ブランド強化のための情報発信
結果どうなったか
当初はコストには見合っていなかった
ただし必要とする案件を受注することができるようになった
認知度工場とニーズの拡大が重なって売上も伸びている
案件 > 専門家という状況になりつつある
どのようなニーズ
公共機関向け
検証、試験
AAレベル
コンサルティング
AAをどう維持していくか
民間企業向け
検証、試験
JIS準拠、海外の法律対応
コンサルティング
対応をどうすすめるか
ポリシー、ガイドライン、マニュアル、手順書などを策定
制作会社向け
検証
当社以外の制作会社による成果物の検証
コンサルティング
サポートでのコンサルティング
どうビジネスをつなげていくか?
所属している会社をアクセシビリティができる会社にしていく
できる人材を必要としている所へいく
要件に含まれる受注する会社
コンサルティング会社や部門
対応が必要な発注側
Webとエディトリアルのデザイン会社
ガバナンスの構築支援、ブランディング
取り組み
ビジネスに繋げた流れ
考え方
Webアクセシビリティはデザインに含まれるもの
様々な人に情報をわかりやすく伝えることを大切にしてる
「仕組みを作る」仕事が多い
コンセントがやってきた取り組みはアクセシビリティとの関連が強かった
何をしたか
クライアントのリクエスト
日本財団
障害者差別解消法
有志のチーム
CNT-a11y
職種横断の専任チーム
制作もセールスも
秋山隊
社外
結果
価値観は変わらない
これからも考えながら進める
ニーズ
企業の姿勢や方針を決めていく支援
「Webアクセシビリティの観点が大事」を含める
ガイドライン・マニュアル・テンプレート
海外展開
制作全般
方針、中間成果物レビュー、検証
セールス
動機、方針、調査、見積もり
ビジネスに繋げるため
ビジネススキルが必要
会社の方向性、売りたいものを知る
制作以外とのコミュニケーション
ウェブの長期活用、インフラとしての役割
直取引
事業側、制作会社に依頼する会社に行く
共通項・相違点、よくある例との比較
ポイント
知る
世の中では「当たり前ではない」ことを知る
なのでやっていくのが当たり前を知ってもらう
組む
企画をしていく中で経営層や営業に取り込んでいく
色んなロールを組む、巻き込む
言う
イベントへの登壇、発信
社外へのアプローチ
パートナー開拓
できなくてもできると言っていこう
ちゃんとパートナーやクライアントに届くように
つかむ
案件化していく
自分に引き寄せていく