目標設定とは何か
目標設定とは何か - Konifar's ZATSU
目標管理の起源
諸説あるが、アリストテレスが 「成功するには目的意識を持て」 と言ったのが最初という説もある
この起源とは関係ないが、Googleでは「効果的なチームを可能とする条件は何か」を研究した『Project Aristotle』というプロジェクトにおいて『心理的安全性』の話が出てきたりした
ドラッカーが1954年に 『Management By Objectives and Self-control (目標による管理と自己統制) 』 という手法を発表
『and Self-control』と書かれているように、 目標管理には自己統制がセットであるべき とされている
この後、マクレガーがマズローの欲求5段階説などの心理学の要素も取り入れてモチベーション理論も考慮し、目標管理を経営哲学に発展させていった
目標設定が動機づけにつながることを示した目標設定理論をエドウィン・ロックが提唱した
動機の強さに影響を与える要素として次の4つがあり、統合的に考える必要があるとした。逆に言えばこれら4つのどれかが欠落すると目標設定が形骸化する
難易度
難しすぎても諦めてしまうし、簡単すぎてもやる気にならない。ちょうどよい目標が大事
具体性
「とにかくがんばろう」より「今月100件できるようがんばろう」のように定量かつ具体的な目標だと測定がしやすく、達成に向けた努力もしやすい
受容度
上司から押し付けられるのではなく、本人が受け入れていることが重要。作業として業務をこなすより、目的や意義を理解して取り組む方が高いモチベーションを維持できる
フィードバック
進捗を見えるようにして方向性や現在地について定期的なフィードバックをでフォローすることが大事
インテルCEOのアンディ・グローブが目標設定フレームワークとしてOKR (Objectives and Key Results) を作った
HIGH OUTPUT MANAGEMENTでは、MBOの問題として『目先の目標を意識しすぎて目的を見失い作業化してしまう』という側面があるとしている。アンディはこれを防ぐために次の2つの質問に答えられるべきだとした
自分がどこへ行きたいか?
そこへ到達するために自分のペースをどう決めるか?
W・エドワーズ・デミングがビジネス効率を向上させるためのマネジメントの14の原則を提示した
この中で 「数値目標を排除する。新たな手法も提供せずに生産性の向上だけをノルマとしない」 と目標管理について言及している
GoogleがOKRを導入して業績を上げ始め、シリコンバレーのさまざまな企業で導入が進んでいった
OKRの内容については Measure What Matters や re:Workのガイド を読むこと
日本独自のMBOを経て、目的や意義を理解した上で目標を捉える重要性を認識したものの、OKRだろうがそうでなかろうがどうすればうまく運用できるかという点について各社悩んで議論しているのが今
目標設定とは何か
目標管理の歴史の中では、個人目標よりも組織目標にフォーカスが当たっているように見える。もともとが業績向上を目的とした経営手法として語られ始めた話だからまあそれはそうという感じ
動機づけやモチベーションについての言及はあるが、個人のキャリアや自己実現と密接に紐づけて語られてはいないように思えた
おそらくこれが個人目標を立てる難しさを感じる要因のひとつ
よい目標とは何か
個々人が意義を語れるか
個々人の日々の行動が変化するか
2023-02-19