読書メモ: 世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事
サプリメントで何を摂れば良いかの議論をするために読んだ。
結論「サプリメントいらなくね?」と思うに至った。
というのも、サプリメントは食品に含まれる良いとされている成分に着目して接種しているが、実は成分だけをとっても健康に寄与しないことが多いというデータが出ている。
まして場合によっては成分のみを摂取することで栄養のバランスが崩れたり過剰摂取になったりと思わぬ健康被害が起こりうる(βカロテンによる健康被害やリコピンのみの摂取に意味がないことが紹介されていた)
また、意味のないことにお金を使うことで経済的なダメージも考えなければならない。
研究(本書では強い根拠としてメタアナリシスを取り扱っている)によると重要なことは成分ではなく食事であるとのことだ。
というのも人間が発見している栄養素はごく一部であり、重要だろうと思われている成分との相互作用や食事を通しての一連のプロセス(咀嚼に始まり、唾液、さまざまな酵素の分泌など)に意味があるかもしれない。古代より人間は食を通して進化してきた生物のため生物学的にも成分単体をとるよりも食品を通して栄養を吸収した方が良いことは正しいように思える。
食に関しては魚,野菜,果物,茶色の炭水化物(玄米, 全粒粉),ナッツ, オリーブオイル等を食べれば良いとされている。
一方で赤い肉(牛,豚), 白い炭水化物(精製された米、小麦), 加工品は死亡率をあげ、病気のリスクを上げる。
ちなみに炭水化物 = 食物繊維 + 糖質 の事であり白い炭水化物は糖質が多く≒砂糖とみなせることに驚いた。白い炭水化物は最悪だが茶色の炭水化物は食物繊維が豊富で健康に良いとのことで同じ炭水化物でも質によって大きく異なることにも驚いた。
炭水化物の観点と塩分の点で日本食は過度に含まれており、健康であるイメージがある一方で研究データ上では病気のリスクを上げる食事である。