読書メモ: サピエンス全史
かつて人類は猿から進化したわけだが強靭な筋肉を捨てて脳みそを肥大化させる生存戦略をとった。(限られた接種エネルギーをどこに振るか)
この進化で約20万年前に新人が現れたが当初はライオンなどの肉食動物のおこぼれを貪りながら生きていた生物ピラミッドの中級の生物であった。
ホモ・サピエンスがここまで圧倒的に生物の頂点に立っているのは柔軟な言語とそれによる妄想(ないものを想像できる力)の獲得によるものだ。
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ホモ・サピエンスとは
サピエンス = 賢い、賢明な
つい3万年ほど前にはウマとラマのように他のホモ属(ex.ネアンダール人)もいた。
他の属を滅ぼして(交配説もある、3%程度のDNAの混ざりが見つかっているがかなり低い割合なので代替されたと考えられる)
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他の生物でも言語はあるがいたって固定的なニュアンスである(ex. ライオンが来た!危険!!)
たいしてホモ・サピエンスが扱う言語は柔軟でありその組み合わせにより表現を無限に行うことができる(ex. xxxにライオンがいる、みんなでYYYに集まってZZで倒そう)。この延長で架空の表現ができるようになる。(ex. ライオンの顔をした人間)。この考えうることは現実になりうる。
人間が想像できることは、人間が必ず実現できる
ジュール・ヴェルヌ
この妄想力想像力でサピエンスは他の種と大きく異なっている
人間は最大でも150人規模の組織でしか秩序を維持できない
顔も知らない人と協力するのはそれだけ難しいのだ。しかし我々は顔も知らない同僚と同じ会社に属し一つのミッションに向かって協力しているのは一般的なことである。これはどいういうことか。
それは虚構である。
我々サピエンスは現実に存在しないものを想像する力(虚構)を持つことで見知らぬ人と協力できるようになった
これを認知革命と呼んでいる
思考や種の仕組み(チンパンジーはアルファオスをトップとするピラミッド社会)はDNAの進化なしに変化しないが虚構によりDNAの進化なしに仕組みを変えることができた
認知革命は生物学的特性から独立した日(約7万年前)
人類は狩猟・採取時代が圧倒的に長く、現代の生活(車や飛行機に乗る、スマホ)に順応できていない
その最たる例は肥満の原因(危険)にもなる高カロリーな食事を自制できないところにある。
これは狩猟時代の圧倒的にカロリーが不足していた時に食料を放置すると他の動物に食べられる恐れがあったので貪り食う必要があった。このDNAにより自制が効かない。
この例に見られるように私たちの行動原理や社会政治を理解するには約7万年前の認知革命~約1万2000年間の農業革命までの狩猟・採取期間の考察が必要である