ターゲットインとセルフアウト
どこをベース(基点・前提・重視)にして活動するかの指向性のこと。
自分の外に何らかの拠り所を見つけて、そこやそこにあるものをベースにすること
自分の中にあるものや考えたものをベースにすること
table:例
ジャンル ターゲットイン セルフアウト
情報の価値をどこに置くか エビデンス重視(正確性) ナラティブ重視(面白さ)
自己理解の手段 「他者との対話を通じて自分を深めていくのです」 「内省を通じて自分を深めていくのです」
性質
ジャンルごとにどちらを指向しているかが人によって違うが、全体的な指向の傾向はどちらかに偏る
ターゲットイン派とセルフアウト派に分かれる
チームワークやコラボレーションを働かしづらい
この指向性は多様性の下に位置する根幹、いわば「文化」にも近いレイヤーのものであるため、ここが違う相手とは相容れない
指向性こそあれど、実際は両方とも使う
ターゲットインの人もセルフアウト的な思考や活動は行うし、逆もまた然り
特に正解がない仕事の場合、両方を行き来しながら隙をなくしていくことも多いだろう
相容れない例
アカデミック出身の研究者で揃えているR&Dチームに、小説家が加わる
小説家はナラティブ重視であるため、ターゲットインゴリゴリの研究者達とは相容れない
ただし以下の場合は相容れることがある
綿密な取材とそれら情報を見せることを重視した小説家(ターゲットインな小説家)
相容れない両者で上手くコラボレーションするには
少数派の人数を少人数、できれば1人にする
例: ターゲットイン的ビジョンの300人の会社に、セルフアウトのポジションを1人置く
多数派のプロジェクトに少数派をジョインさせない
直接的な利害関係から少数派を切り離す
少数派はできるだけマネジメントしない
相容れない多数派の指向性でマネジメントするのは困難
少数派は遊軍の扱いにする
少数派をどう活用するかは色々存在する。たとえば、
全社に向けた情報発信を行ってもらい、全社員に参考や刺激を与えてもらう
マネジュール人材とした上で、全社員(特定の社員だけでも良いが)が自由に使えるようにする その少数派のみで完結できる形で仕事を捻出し、任せる etc
ハマるポイント
セルフアウトに見える人がセルフアウトであるとは限らない
実はターゲットインであり、ターゲットから徹底的に情報収集した上でつくったものをセルフアウトかのように見せているだけかもしれない
通常他者に提出する成果やスタンス(の過程)は見せないからなおさら