マッドマックスに救われた人間がここにいる
感情が高ぶっているのでほんの少しの暴露とともにポエムを出力しますが、2015年の夏、仕事がしんどくてしんどくて、でも疲れた頭ではまともな解決策が浮かばなくて、「病気になりたい」とか毎日考えていたんですよ。病気になれば会社を休めるかもしれないし、深夜残業を減らしてもらえるかも、と。 病気になりたかった。病気になって会社を休みたかった。「病気」の先まで想像することも正直一度や二度ではなかった。あの日も仕事で色々言われて、正当な叱責だったのかもしれないけど自分にはそれが判断できなくて、ただきつくて、泣いて、泣いたことで相手が"折れてくれる"のがいっそう悔しかった。
泣いたら「もういい、帰れ」と言われて、悔しくて腹立たしくて、相手に腹が立ってるのか自分に腹が立ってるのかもわからずぼんやりと会社の外に出て、せっかくだから、月曜から映画を見てやる、と思った。泣きながら母に電話をして、映画を見てくると伝えて、評判がいいからとマッドマックスFRを観た。 血管に直接ぶちこまれるみたいに「命」が流れ込んできて、わけがわからなくてぞくぞくして怖くて楽しくて気持ちよくて、2時間前までは「病気になりたい」と引きずっていたその足で、駅まで全速力で走って帰った。電話口で泣いてた子がすごいすごいとわめきながら帰ってきたせいか、母は困惑してた。
それまでは年に1, 2回行くだけだった映画館に毎日通うようになり、近場にはない設備があるからと電車で遠征し、飛行機で飛び、友達も増え、母には少し呆れられ、なにより今はものすごく生きたい! 人生楽しすぎるしやりたいことが山ほどある。俺は死んでよみがえる、たぶんあの日によみがえったんだ。
ここ数ヶ月いろいろあって、人生とは、命とは……と考えることもあったんだけど、やっぱり自分は生きたいんだな。マッドマックスFRを観ればそれを思い出すことができる。この作品が自分の原点でありgreen placeでありhomeだ。今夜ひさしぶりに観て再確認できた。
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仕事が本当につらくて、毎日まいにち悔しくて、今日はもう帰れって言われた月曜の夜に泣きながら映画館に立ち寄って観たのがマッドマックスFR。あの日いつものように深夜まで残業していたら、映画館のサイトを開かなかったら、割とまじで今生きてたかわからない。 #ライフスタイルを変えた映画