鈴木敏夫の研究
鈴木敏夫について語る前に整理しておくべきいくつかのこと
経済行為としての価値創造には、2つの面がある
プロデュースとクリエイトである
一般的な漢字訳は、生産と創造である
しかしその本質は演出と着想である
プロデュースとは、受益者の望む形にパッケージすることであり
クリエイトとは、これまで問われなかった問いを問うことである
プロデュースとは、繋ぐことを本務とし
クリエイトは、孤独であることが必要十分条件である
実務的な表現をすると
プロデュースとは、資金調達、設備投資、販路構築、広告宣伝、会計管理であり
クリエイトとは、要件定義、制作進行、品質管理である
両者は陰と陽であり、水と油である
表裏一体であり
一如でもある
その先にマニュファクチュア(量産)がその先にあり、それこそが都市・農耕・資本による経済の本質である
ベンチャー経営におけるボロボロ体験とは、この陰陽バランスにおける、クリエイトの力が強すぎることによる崩れである
大企業経営におけるボロボロ体験とは、プロデュースの力が強すぎることによる、バランスの崩れである
両者が等しい力を持ち、ひかれあいながらすれ違い続ける運動をすること、その運動が続くことが、事業存続の生死をわかつ分水嶺である
孫正義的な、柳井正的な、似鳥昭雄的な、つまり一元的な起業家像とは、プロデュース、クリエイト、マニュファクチュアのあらゆる面を一身に集めるスタイルが生み出す
古代人類文明における祭祀王的なリーダーシップである
藤沢武夫&本田宗一郎的な、鈴木敏夫&宮崎駿的な、つまり二元的な起業家像では、プロデュースとクリエイトを2人の経営者が分業し、マニュファクチュアは現場に移譲する
古代日本に模索され、中世ごろに確立された日本式リーダーシップである
ちなみに、西欧で目指されたのは、三権分立であった
マニュファクチュアを担うあらゆる労働者も政治的意思決定に参画しよう、という発想である