大きな獣がゆっくりとその身体を立ち上げていく感じ
好きな作家のひとりに保坂和志がいて、彼がどこかで書いていた。
「大きな獣がゆっくりとその身体を立ち上げていく」ように、作品が徐々に立ち上がっていくようなのが良い、と。
(どこに書かれていたかが思い出せない)
その身を横たえている獣が目覚め、周囲を見渡すためにゆっくりと、その身体を持ち上げていく。
獣の図体、規模感はわからない。
これから何が起こるのだろう、それはわからないのだけれど、ゆっくりと、しかし確実に、何かがはじまろうとしている。
「Borads of Canada」の「Tomorrow's Harvest」というアルバムが、そのイメージに近い。
Boards of Canada(BOC)の作品は20代の頃から聞き続けているが、飽きない、というか、聞けば聞くほどもっと聞きたくなる。
https://www.youtube.com/watch?v=mkYKF5hQQ6M
前職を辞めてまもなく3か月になろうとしているが、何か、そういう感覚に近しい。
私は獣ではないが、何か未知なるものが徐々に立ち上がっていく感じ。
ひとつひとつ未知だったものが明らかになっていき、周囲の見通しが良くなり、視界がひらけていく感じ。
良し悪しは関係なく、そこに鳴っている音に耳を澄ませている感じ。
退職後のしばらくの間、身体に宿っていた、まとわりついていた「網」のようなものがようやく無くなっていき、自然さが訪れようとしている感覚。
それは数か月したらまた違ったものになるのかもしれないけれど、とりあえずは今はそんな感じがしており、書き留めておかなければ忘れてしまうだろうから、いったん書き留めておくことにする。
最近知ったこの曲も良い。
何かがやってくる!
https://www.youtube.com/watch?v=e4fugshddYA
ヒサトシ