仏教と同時代の宗教思想との類似性
古代インドの宗教について
時代: 1000–500 BCE
特に 600--400 BCE
場所: (おもに北)インド
ウパニシャッドが変化してカルマの理論が出現し、バラモン教への対抗者が大量に出現した時代だった。
伝統 vs 革新
以下の様な実践者たちは、沙門と総称された。
当然バラモン教以外
その宗教は沙門宗教と総称される。
変革者たち
覚者は共通してブッダ(一般名詞)と呼ばれた。
a buddha
vs. the Buddha
ref. 『構築された仏教思想』
ref. https://note.com/prapanca_snares/n/nc5a023e4b2b3
伝統宗教
バラモン教
aka. ヴェーダの宗教
ヴェーダ教とも
ヴェーダの聖典群が属する教え
Veda
生天が目的だった。
死後の天界への再生
やがて解脱が目的になる。
司祭階級を作った。
いわゆるバラモン
祭祀と儀式を独占した。
しかしカルマの理屈によって否定された。
アーリア由来
ゾロアスター教との類似?
cf. アヴェスター
地域によっては、経済発展によって弱体化したらしい。
cf. 下部構造
形骸化
霊魂を認める
特にアートマン
梵我一如
ウパニシャッド
upaniṣad
奥義書
ヴェーダの一部
ウパニシャッド ⊂ ヴェーダ ⊂ 聖典
最後に編纂・収録された。
新層(最新)がある。
バラモン教批判、アンチ
復古主義だった様だ。
形骸化を批判した。
カースト制も批判したらしい。
ウパニシャッド哲学を説く。
神秘主義
ヨガ(ヨーガ)
土着だった?
霊魂を認める
特にアートマン
沙門宗教
アージーヴィカ教
六師外道
宿命論
順世派
唯物論など
ジャイナ教
↑上への批判、アンチ
現代ではマイナー
不殺生が特徴的
業の除去を重視する。
仏教を批判した。
苦行を重視する。
教典
e.g. ウッタラジャーヤー
仏教
上への批判
苦行を否定した。
ジャイナ教を批判した。
でも不殺生などの共通点も
煩悩の除去を重視する。
智慧でこれを滅する。
ジャイナ教を批判した。
霊魂など(の擬似問題)は語らない。
ただし不可知論や懐疑論ではない。
ブッダは智者なので。
アートマンは否定する。あるいは明示的に肯定は しない。
アナートマン (anātman)
無我(無我説)
あるいは非我(非我説)?
戦士階級出身なので、ウパニシャッドに詳しくは なかった?
cf. ヤージュニャヴァルキヤ(六師外道)
vs. 自灯明、自洲法洲
都市化が追い風になったらしい。
最初期なので、まだ体系化されてない部分があったらしい。
cf. 最古層の仏典
布教
対話での説法
→ マガダ国
一時衰退
北インド帝国の滅亡
東インドで保存
パーラ朝、ナーランダー
ブッダ(固有名詞)
the Buddha
現代では比較的メジャー
e.g. マインドフルネス
多様化
Theravāda
Theravada - Wiktionary
大乗仏教, Mahāyāna, महायान
https://en.wiktionary.org/wiki/महायान#Sanskrit
密教, Vajrayāna, वज्रयान
https://en.wiktionary.org/wiki/Vajrayana#Proper_noun
経典
韻文を沙門宗教と共有してたりする。
聖典ではなかった。
e.g. スッタ・ニパータ, Sutta Nipāta
韻文経典の方が古く、散文経典などに見られる独自概念が少ないらしい。しかし文献学的な証拠も とぼしく、賛否両論で 諸説あり。
文字資料
とにかく アショーカ王碑文 以前は不明
三蔵も あやしい
cf. #仏教文献学
現代まで
ヒンドゥー教が圧倒的にメジャー
バラモン教 → ヒンドゥー教
ヴェーダの宗教 ⊂ バラモン教 ⊂ ヒンドゥー教
ヴェーダの宗教 ≒ バラモン教
ヴァルナ・ジャーティ制
ヴァルナの大枠が現在まで残る。
ジャーティと融合した。
人 ∈ ジャーティ ⊊ ヴァルナ 程度の認識らしい。
大衆化しており、仏教に影響した。
ref. バラモン教 - Wikipedia
類似点
仏教とウパニシャッドとの共通点
業
輪廻
解脱
瞑想
仏教とジャイナ教の類似点
アヒンサー
i.e. 殺生を禁じる。不殺生。
出家修業者は平等
アンチ・カースト、アンチ・バラモンとして
聖の方
沙門宗教の類似点
カースト批判
具体的にはバラモン批判
ここはウパニシャッドと共通する。
ヴェーダ聖典を批判した。
全体
女性蔑視
仏教との違い
ウパニシャッド
梵我一如
ブラフマン
アートマン
ジャイナ教
苦行
仏教
無我説
仏教からの批判
六師外道
ref.
インド哲学 - Wikipedia
ヴェーダ - Wikipedia
ウパニシャッド - Wikipedia
ウパニシャッドを解読する | Philosophy Guides
インドの仏教 - Wikipedia
初期仏教 - Wikipedia
八大聖地 - Wikipedia
仏教ゆかりの地をまわる!世界遺産ナーランダーと八大聖地ラージギル - Traveling Around India
ナーランダ僧院 - Wikipedia
再考仏教伝来12 玄奘三蔵の旅
パーラ朝 - Wikipedia
ジャイナ教 - Wikipedia
アヒンサー - Wikipedia
六師外道 - Wikipedia
沙門 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/インド発祥の宗教#アンチ%E3%83%BBバラモンの新宗教
https://note.com/prapanca_snares/n/n61ea0cf06ef6
文献
マクニール『世界史』
清水俊史 (2023)『ブッダという男』、〈ちくま新書〉
#仏教 #仏教思想