Francis Bacon
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1561-1626
哲学者、法律家、政治家、随筆家
エリザベス1世の顧問官の末子としてロンドンに生まれ、ジェームズ1世のもとで法務時間や法務長官などを歴任
著作を多く残したが、多忙のためか議論の繰り返しが多かったり深化がなされていなかったりする
見取り図や方針を示すに止まるものも
時代背景
毛織物業、石炭業、鉱山業、製塩、ガラス工業など多方面で発展
重商主義政策や植民事業も拡大
ノヴム・オルガヌム
A. 学問と技術の結合:有用性や実践を重視
人生に対する価値と効用のために学問を求め、愛において学問を完成し支配していただきたいと思う。
『ノヴム・オルガヌム』(服部訳) 、pp.213-214
正しい物事の進め方を知れば知性が把握できることはもっと増える
今人間は筋肉だけで進めているようなもの 道具使えや
知性を高め、その能力を拡大し、理解し難い不明瞭な自然を制服する
cf. 知と力は合一する
どういうふうに自然をいじれば自分の欲しいものが得られるのか知っていれば、それをすることによって目的を得ることができる
B. 経験から一般命題を導く帰納法を重視
アリストテレスの演繹法/帰納法に対する不満
アリストテレスの帰納法は不十分であるという主張か 妥当かは不明
形式的帰納法(三段論法)について、各段が形式的な概念だと全く実用的ではない もう少し具体的なものやことを考えるべき
観察や経験を重視
さらに言えば、観察や経験の正しい整理(「自然の解明」)を行わなければならない
偏見を排除すべき(「破壊的部分」)=イドラ論
正しい論理学を考えるべき(建設的部分)
アリ(経験派)やクモ(独断派)ではなく、ハチを目指す
アリ=観察できたことを無差別に集めていくだけ
クモ=そういう蓄積すらなく、自分の中でどんどん論理を組み立てていく
形式論理学?
そうではなく、ハチになる
情報を正しく加工する
実験の能力(素材集め)と理性の能力(加工)を緊密な連携(「神聖な同盟」)が必要
e.g. 火つけたら有用
ただ、ある時一回の経験をもとに今回やろうとするのは馬鹿
複数の経験や事例を収集し、そこから熱の原因を秩序立てて明らかにして、熱の作り方を理解していく
ベーコンの示した経験や観察を重視するという姿勢は、ニュートンによって再度強調された
cf. ヒューム『人間本性論』
ヒュームの示した科学的態度・方法はロックの観念経験論へ