時代背景
庫県内で10歳代による盗撮が増えている。スマートフォンやSNSの浸透で動画・写真撮影が習慣化していることが背景とみられ、県警が摘発した件数はこの7年間で3倍近くに増加した。専門家は「若者にとってスマホの使用も、カメラを向けることも日常の行為。盗撮をしてしまうハードルはどんどん低くなっている」と警鐘を鳴らす。
県警によると、10歳代による盗撮の摘発件数は、2016年に11件だったが、18年には22件と倍増、21年以降は30件前後で“高止まり”している。直近3年間(21~23年、計88件)の内訳を見ると、高校生が43人と半数を占めたが、中学生が23人、小学生も2人いるなど低年齢層にも広がっていた。
性的部位だけでなく、後ろ姿や日常の何げない姿が被写体となることも多いといい、「孤独やストレスを抱えている人は、撮影することで『女性とつながれた』と感じる。ストレスに悩まされる度、心の隙間を埋めるように繰り返してしまう」と指摘する。