イメージをふくらませて,お話ししよう
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目標
これまでに出会ったお話の登場人物をアニメーションで表現することを通して,お話の場面や登場人物の行動についてさらに想像を広げたり,自分が表現したかったことやその理由について説明したりすることで,一人一人の言語活動を充実させる。
概要
この授業は,2年国語「お話を読んでかんそうを書こう」で学習した内容を Viscuit を使ったプログラミングを通して発展的に扱い,言語活動の充実を図るとともにプログラミング的思考の育成をねらいとして実施した。子どもたちが学んだ「スイミー」の物語の中で自分が一番好きな場面について,その場面が好きなわけを Viscuit のアニメーションで表現する。子どもたちには事前に完成したときの具体的なイメージをもっておいてほしいと考え,「Viscuit アイデアカード」を作成するようにした。アイデアカードには「わくわくする気持ちを大きい魚をゆっくりと泳がせて表す」「いろんな生き物をきれいな色にして海をつくる」など,自分の気持ちをどのように表すのかというアイデアを書き,それをもとにプログラミングに取り掛かる。まず始めに,動かしたり背景に使ったりする部品の絵を作成した。背景を完成させると,次は動きのプログラミングに取り組んだ。「クラゲがふわふわ浮かぶにはどうすればいいのかな」「魚が動くスピードをもっと上げよう」など,Viscuit で動きを作るための「メガネ」の中に絵を工夫して配置したり,「メガネ」の組み合わせを考えたりしていた。プログラム自体は単純なものが多かったが,「魚の動く向きを途中で変える」など,やや複雑なプログラムを作った子どももいた。
思い通りにできるまで何度もやり直し,粘り強く取り組み続ける姿が印象的であった。その後,作ったアニメーションをみんなに見せながら,自分の一番好きな場面とそのわけを伝え合い,感想を交流した。発表する子どもたちは自分の作品について嬉しそうに友だちに伝えていた。作品に対する自分の思いを Viscuit を使って「動き」を加えて表現することで,その思いをより一層深め,伝えることへの意欲や内容の深まりにつながり,言語活動の充実が図れた。
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成果と課題
プログラムの作り方について教えあう場面が生まれたのがよかった。しかし,「こんな動きができた」というような Viscuit の使い方の話だけに終始せず,なぜそういう動きにしたかったのかという理由や自分の思いを伝え合えるように,交流・共有の場や方法を工夫する必要がある。
出典
小学校を中心としたプログラミング教育ポータルby未来の学びコンソーシアム