音にのみきくの白露夜はおきて昼は思ひにあへず消ぬべし
夜、菊の花に置かれる白露は、昼の光で消えてしまう。
噂にのみ聞いてあの人を思う私も、恋しさで夜は眠れないまま起きてしまい、思いに耐えきれず昼は消えてしまいそうです。
古今和歌集・恋歌一・470、素性法師