集団思考
集団思考とは、集団が合議によって意思決定を行うとき、集団の強い結束がマイナス方向に作用して、メンバーが個人で決定を下す場合よりもしばしば愚かで不合理な決定を行ってしまう傾向のこと。 心理学者のジャニスは、米国の歴代大統領とそのブレーンが犯した政策判断のミスを分析し、その要因となった集団心理の特徴を示すのにこの概念を用いた。 集団思考は周囲から孤立した一枚岩の集団内で、自集団の過大評価および他集団の過小評価、そして多様な意見への抑圧などが生じたときに起こりやすいといわれる。
そのため、これを防ぐ手段として、1つの問題を複数の集団で検討したり、メンバーのうち少なくとも1人が批判的な意見を言う役割を引き受けることなどが有効とされる。
三人寄れば~ということもあるのに
ジャニスによれば、集団凝集性が高く、外部の意見に対して閉鎖的な集団においては、強力なリーダーが意見を示すと、他の集団成員が他の選択肢を考えなくなる
また異なる意見を持った者がいたとしても、集団全体の結束が乱れることを恐れて意見の表明が控えられるため、あたかも集団全体の意見が一致しているような錯覚に陥ることになる 結果として、討議に必要な情報が十分に収集されず、議論も尽くされないままに質の悪い決定がなされてしまう
集団思考に陥りやすくなる先行条件
構造的な組織上の欠陥を抱え、
刺激の多い状況に置かれる
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