表徴の帝国
https://m.media-amazon.com/images/I/81a8pZHMTxL.jpg https://www.amazon.co.jp/dp/4480083073
「これはエクリチュールについての本である。日本を使って、わたしが関心を抱くエクリチュールの問題について書いた。日本はわたしに詩的素材を与えてくれたので、それを用いて、表徴についてのわたしの思想を展開したのである」。天ぷら、庭、歌舞伎の女形からパチンコ、学生運動にいたるまで…遠いガラバーニュの国“日本”のさまざまに感嘆しつつも、それらの常識を“零度”に解体、象徴、関係、認識のためのテキストとして読み解き、表現体(エクリチュール)と表徴(シーニュ)についての独自の哲学をあざやかに展開させる。 本書では、西洋世界が「意味の帝国」であるのに対し、日本は「表徴(記号)の帝国」と規定する。ヨーロッパの精神世界が記号を意味で満たそうとするのに対し、日本では意味の欠如を伴う、あるいは意味で満たすことを拒否する記号が存在する。そしてそのような記号は、テクストの意味から切り離されたことで、独自のイメージの輝きを持つものとなる。 冒頭のちくま学芸文庫版「表徴の帝国」表紙の特異なデザインの仏像は「木造宝誌立像」である 宝誌和尚像、宝誌和尚立像ともいう
京都市下京区高辻通り大宮西入ルの西往寺には、平安時代の作とされる宝誌和尚像(木像、鉈彫り)が伝来している(重要文化財、京都国立博物館に寄託)。この像は、宝誌の顔面が縦に裂けて、その内側から十一面観音の相を現そうとする瞬間を具象化した、特異な彫像である。この像の写真が、ロラン・バルトの『表徴の帝国』(宗左近訳, ちくま学芸文庫, 1996年 ISBN 4480083073)のカバー写真に採用され、その存在が広く知られるようになった。 蝶などの昆虫が蛹から羽化する様子にも似ていると思うhatori.icon 宝誌(ほうし、418年(義熙14年) - 514年(天監13年))は、中国の南朝において活躍した神異・風狂の僧。 宇治拾遺物語に木造宝誌立像の特異なデザインの元ネタ(?)になった話が書いてある 重要文化財《宝誌和尚立像》西往寺 京都国立博物館 平成知新館オープン記念展 京へのいざない
https://youtu.be/qHYzyD9En-E