紺野春馬氏の短歌まとめページ(仮)
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さんの短歌まとめページ
おがくずかおる 時を駆け湯屋のうら黄帽の子たち木屑で遊ぶ
動機すらアルゴリズムが奪う世でジブンイズムが試されている
外国の洒落た小箱の粒よりも君がくれる板チョコが好き
新橋の地上へ向かうヒトどもは頭ゆらゆら行進ゾンビ
関連:
新橋に吸い込まれてく人のなみ機械音だけゴーゴー奏
春風にそそのかされて上衣脱ぎビル風受けて詐欺に気づく
【重要なお知らせ】名乗るおてがみを読まずに食べるくろやぎのごと
「再発行ききませんかね【重要なお知らせ】見えずに...捨ててしまって....」
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「再発行いたしかねます」 返事すらスパム非表示無情なフィルタ
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知ってるか駅ナカメタルボックスは時空転移の装置なんだぜ
新しい顔よと受けた僕の胴なぜかあなたと会った気がする
内面の解放率は語彙に拠ることばを知りて出力あげよ
閏年いたるところで「ぬるぽ」「ガッ」君は知らない29日目
ちょっとだけ認知世界が変化した玉転がしで▲(さんかく)知って
ハッピーセット 星のカービィ
連作
朝早く星のカービィを求む列買えなくなると欲しくなる性
カービィ買うとなぜかバーガーおまけつきマクドナルドのハッピーセット
短足の丸いピンクの人形を作る工場のウデの高まり
不老不死つまんねえだろ?どうせなら俺はお前と老いてゆきたい
音唸りつめたいくしゃみエアコンも体調くずす三寒四温
溢れ出る元気パリピの声響くWe're SHAKE SHACK!!渋谷OPEN!
観光地 外貨稼ぎのお値段に麻痺し切れない庶民のさいふ
店内の僕とあなたの島だけが日本に還る異国の飛び地
「アリガトウ」ぐぐっと詰まる国境線言い返したい「ありがとう」って
竜田揚げ求めマクドへ小走りで木々の輪郭浮き出る陽気
降りそうな雨の雫に膝を折り老若男女がShall We Dance?
よるさんぽ「ずっと真夜中でいいのに。」夜しかいない小夜と夜遊び
ヨルシカと夜討ちYOASOBIよるさんぽ
期初の朝いつもの列で並び見るいつもの駅はいつもと違う
変わらない先住民に喰らわせろ「変」のかたまり新社会人
「あああああ」お客様ダメ!困りますポッケの中の猫のイタズラ
from
iPadで井戸端見てる時に猫が画面に乗ってくるとかなりヒヤヒヤする
金曜日ふと目に留まる新卒者どうかそのまま純粋でいて
非同期に進められれば最高と頭は望みタスクは止まる
望まざる対面会議さいあくだ頭で拒否もタスクは動く
バグじゃない?人の気持ちと裏腹にストップ・ゴーが定まるタスク
空想にリアル溶け込むアニメィション聖地を巡り息吹に触れる
名が変わり見知らぬ姿 哲学は変わらないってCo-Senseしてる?
水たまり恐れ知らずに踏み抜ける若さ失いまわり道かな
みつけてね暮らしにひそむ五と七は楽しみわかす魔法のことば
コロナ禍で知らぬ間に来ていなくなる繰り返されるピーカンの夏
ピリオドの打たれぬ夏や虚無の日々果てなく続くエンドレスサマー
雨風で冷えた身体に熱いシャワー潜水あとのひととき浮かぶ
冷え切ったウエットスーツに溜まる湯は身体をとかす天の羽衣
やめとけばよかったものを昼移動サンダル買って海へいきたい
願わくば甘苦味わう人生の時折々で歓に浸らむ
冷房機雫ぽたぽた梅雨の音わが家に響くししおどしかな
夜が明けて琵琶湖に道ができている「成瀬」は信じて駆け抜けてく
洗ってあらってもなお残ってる食べたら増える流しのお皿
キミだった日々の疲れを誤魔化して支えてくれた朝のカフェイン
名が変わり見慣れない顔「哲学」は変わらないってCo-Senseしてる?
乾き出す雨で塗られた文字「止まれ」水玉はじき草木は踊る
アスファルトすらとけるほど恋したいすら思えないほど蒸す夜空
「さ、うなぎを食べに行こうか」夏あつた蓬莱軒のひつまぶし 混ぜ
from
サウナ題で詠まれた歌
目に留まり読んだ漫画に光る歌きみを笑かす呪文を創れ
すし詰めの列車が黒く染まるまえ秋の初風吸い込み吐いた
なだらかにトランジッションする季節残り続けるぼくのミッション
音もなく目で叩かれるクラクション答えられないきみのクエスチョン
風もなく汗ばむ朝を繰り返すあの日感じた秋はいずこへ
朝道に黄帽の波と笑い声寄せては返し一人佇む
寒さ来て久方ぶりのネクタイのダブルノットのかたち決まらず
衣かえ駅が黒へと染まってく秋は短し旅せよオトナ
懐かしい香り漂う ふたひらく金木犀の歌のカンヅメ
休日にヱビス片手のつまみ食いキムチと卵しあわせ溢る
折句
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紺野はるま
紺青の
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はるうらら
るりしじみ舞い
まどろみのなか