環境調整
心の病を持つ者が地域生活や職業生活、療養生活を送っていく上で何らかの困難がある場合、そうした人を取り巻く生活環境や職場環境などの改善点や工夫点を明確にし、調整を図り、関係者と情報を共有することなどによって、社会生活の円滑化を図るための方法である。つまり心の病を持つ者の環境調整を図ることでストレスを軽減し、病状の改善や再発を防止するアプローチをいう。具体的には、その人らしい生活が送れるようまず生活の場を確保し、社会制度や福祉制度を利用し、就労や社会参加を促進する。その上で職場への適応を促進するために職場内の健康管理部門との連携を通じて、仕事内容・仕事量や作業環境を調整し、人事上の調整などを行う。地域生活や療養生活の環境調整援助を行う職種としては精神保健福祉士(PSW ; psychiatric social worker)が、職業生活上の環境調整には産業医、産業看護職、産業カウンセラーなどが役割を担っている。例えば叱咤激励する上司や家族に心理教育を行うことなども含まれる。 精神科では非薬物介入の一つとなっている