抑うつリアリズム
うつ病的リアリズムという理論は、私たち精神科臨床・心理臨床の現場から生じたものではありません。この理論は、心理学の中でも実験心理学という、心理についてのバーチャルな実験検証から生まれてきた理論です(実験心理学者はカウンセリングなんてせずに動物実験や質問調査、統計処理ばかりしています)。 うつ病的リアリズムの基礎づけになった実験について具体的な例を挙げると、例えば、あるランダムな信号の点滅に対し、たまたまタイミングを合わせてボタンを押すことができると得点が付く、というゲームをする実験において、ゲーム成績が良かった人たちにインタビューすると、健常者は自分の洞察力に関する実力が点数に反映された、と自己満足的な捉え方をする(ポジティブ・シンキング)のに対して、うつ病傾向のある人は、得点が良かったのは自分の力ではなく、偶然の運であった、と現実的な評価をする傾向が強いのです。 この実験結果はたんに「自分に自信がない人が多い」と解釈するのが自分には自然だった基素.icon
たまたまそれが現実的な評価になる実験設定なのでは?
他の実験はあるかな?
あまり好きではないbiwa.icon
自分自身の経験として、抑うつ状態の時の自分の認知は明らかにおかしかった
人に迷惑をかけまくっていると認識していたけど、実際には迷惑をかけられたと思った人はいなかった
死が肯定されていいはずがない、の部分は、もっと上手く反論したいな
このおかしかったという認識自体が、「今はうつ状態じゃないから間違った認識だ」と抑うつリアリズムの支持者から言われると、何も言えなくなってしまう
ここが好きになれない部分
命題自体が立証可能なものかどうかちょっと怪しい気がする
うつ病の人は、正常とされる人々と比べて、現実をしっかり把握している 現実をしっかり把握している というのは、何をもってして言うのだろう
When asked to rate both their performance and the performance of others, non-depressed individuals demonstrated positive bias when rating themselves but no bias when rating others. Depressed individuals conversely showed no bias when rating themselves but a positive bias when rating others.[18][19][20]
自分のパフォーマンスと他人のパフォーマンスの両方を評価するように求められたとき、うつ病でない人は、自分自身を評価する際には肯定的なバイアスを示しましたが、他の人を評価するときにバイアスは示しませんでした。逆に、うつ病の人は、自分自身を評価する際にはバイアスを示さなかったが、他人を評価する際には肯定的なバイアスを示した。
When asked to rate their performance immediately after a task and after some time had passed, depressed individuals were more accurate when they rated themselves immediately after the task but were more negative after time had passed whereas non-depressed individuals were positive immediately after and some time after.[10][14]
課題の直後と一定時間が経過した後に自分のパフォーマンスを評価するように求められた場合、うつ病の人は課題の直後に自分自身を評価したが、時間が経過した後はより否定的であったのに対し、うつ病でない人は直後としばらく後に肯定的であった。
Although depressed individuals make accurate judgments about having no control in situations where they in fact have no control, this appraisal also carries over to situations where they do have control, suggesting that the depressed perspective is not more accurate overall.[25]
うつ病の人は、実際にはコントロールできない状況では、コントロールできないと正確に判断しますが、この評価は、コントロールできる状況にも引き継がれており、うつ病の視点は全体的に正確ではないことを示唆しています。
「正常とされる人の方がバグってるんだ!うつ病の方が正しい!」という過激なナラティブが一人歩きしてるだけで、現実には「正常とされる人もバグってるし、うつ病の人もバグってる、振る舞いには差がある」とことのように思うnishio.icon
うつ病の人は、自分自身を評価する際にはバイアスを示さなかったの部分だけ取り出して「うつ病の方が正しい」と言ってるけど、全般的に正しいわけではない