地中美術館
地中美術館は「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。瀬戸内の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設され、館内には、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながらつくり上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。 https://gyazo.com/b27afdf10832f0ca771a8e0ed3b0f99b
2012年頃に訪問meganii.icon
思い出補正が掛かっているが、クロード・モネの部屋がすごく良かった記憶がある 絵画というよりも、むしろその作品空間が自体に惹かれた。
薄暗い入り口から入り、何があるのかとおそるおそる近づく。真っ白な広い空間の中に、光が差し込んでいる。柔らかな外の光だ。この空間に足を踏み入れた瞬間、身震いがした。まるで、映画の世界。異世界に迷い込んだ主人公の気分になった。
誰もいない真っ白な作品空間に、自分と作品だけが存在している。音が吸い込まれる。作品のみが存在でき、それ以外は排除されているような世界にいるような気分。パーフェクトワールド。そんなことを思い浮かべながら、空間を独り占めできたのは、この上ない幸せなことなのかもしれない。(土日の混雑の中じゃきっと味わえなかっただろう)
入り口付近から、作品空間をぼんやりと見ていると、誰かが入ってきた。全身に光を受け絵画を見上げる姿は、実に絵になる。作品空間に入った人もまた、作品を彩る一部になる。面白い。
また見に来たい。