右手にロジック、左手にレトリック
『2020年6月30日にまたここで会おう』 第二檄「最重要の学問は『言葉』である」より
言葉の機能のもう一つの「レトリック」は、日本語では「修辞」と訳されます。簡単にいえば、「言葉をいかに魅力的に伝えるか」という技法がレトリックになります。
日本では「彼の言葉はレトリックしかない」とか、言葉を飾るだけみたいなネガティブなイメージで使われることも多いんですが、本来のギリシャ時代から続く弁論術のなかでは、レトリックについて、聴衆を魅了し、説得して賛成してもらうための重要な能力と位置づけています。
アメリカ大統領のオバマさんは、非常にスピーチがうまいことで知られていますが、彼の話し方や聴衆の心に響く言葉の選び方、伝え方は、ものすごくレトリックが優れているんですね。
政治家としては亜流で知名度もなく、民族的にマイノリティでもありましたが、大衆の中に大きな熱狂を生み出し、ダークホースとして大統領選を勝ち残りました。
どんなに正しいロジックでも、良いレトリックが伴わなければ、それは聞く人の心にきちんと届かないし、まして行動を変えることなどできません。
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