匂袋
においぶくろ
香料(麝香(じゃこう)・丁子(ちょうじ)・白檀(びゃくだん)など)を入れた布製の小袋。身だしなみに携帯したり,たんすの中に入れておく。 今でも色々と売っている
嗅いでみたい。今度頼んでみようはるひ.icon
このうち大型のものは他の宝物を虫害から守る衣被香(えびこう)として用いられたと思われるが、 長い口ひもをつけた小型のものも保存されており、個人が帯に下げて携行して身だしなみにも使われたと推測される。
平安時代
末摘花巻に出てくる「えひの香」が現代でいう匂い袋だ、とする説があるcFQ2f7LRuLYP.icon 君(光源氏)は人(末摘花の姫君)の御ほどを思せば、されくつがへる今様のよしばみよりは、こよなう奥ゆかしと思しわたるに、とかうそそのかされて、ゐざり寄りたまへるけはひしのびやかに、えひの香いとなつかしう薫り出でて、おほどかなるを、さればよと思す。
姫君のご身分柄(亡くなった常陸親王の娘)から考えると、変に垢抜けて風流がる今風の女よりは、このうえなく奥ゆかしいとお思いになるが、しきりに女房にそそのかされてこちらにいざり寄る姫君の気配は静かで、えいの香がなつかしく漂い、おっとりした様子なので、思った通りだ、と光君は思う。
センテンス長いcFQ2f7LRuLYP.icon
この時代の男性貴族は和歌を女性に送ってラブレターにしていたが、ここに自分の匂袋の香りもたきつけていたらしい(=文香(ふみこう)) フェチみがあって際どい行為だはるひ.icon
https://www.youtube.com/watch?v=ent1Fkw6khw
各人が秘密に調合した練香(ねりこう)を持ち寄ってたき、判者が優劣を判定する平安時代の宮廷遊戯。 色よりも 香こそあはれと 思ほゆれ
誰が袖ふれし 宿の梅ぞも
(梅は色よりも香りの方があはれであること。宿の梅の香りがあまり素晴らしいので、誰かの袖の薫き物の香りが花に移ったのだろうか?) 関連
https://www.youtube.com/watch?v=QVrnLdbWprA