マッキーの錯誤理論・投影説
メタ倫理学における「実在論」に対するマッキーの批判
認知主義・実在論
道徳的判断の基準となるもの(道徳的事実)は、私たちの心の中(主体)ではなく世界の側(客体)に存在する(実在論)。
それを私たちは認知することで「何が正しいのか」「何に価値があるのか」を知り、正しい道徳的判断をなすことができる(認知主義)。
それに対するマッキーの批判
反実在論:そもそも、道徳的判断の基準となる道徳的事実(道徳的実在)は客観的に存在しない
錯誤理論:私たちは、日常的に道徳的価値が客観的に存在するかのように議論したり、行動したりするが、それは錯覚である
投影説:道徳的価値が実在するかのようにふるまってしまうのは、私たちが自分の「欲求」を客観的世界に投影しているからである