ダブルバインド
アメリカで活躍した文化人類学者グレゴリー・ベートソンが 1950年代に統合失調症を説明するために提出した概念。二重拘束の訳語も使われる。たとえば,母子関係のような抜き差しならない状況で,あることを「しなさい」と命令する母親が,同時に「いちいち何をしたら怒られるかを気にするんじゃありません」と言ったとすると,子供は母親の命令に対してどのように対処したらよいかわからなくなる。このような事態が繰り返されると,子供はことばの論理的な矛盾のために,行動不能に追い込まれ,結果として統合失調症的行動パターンを身につけるという。現代にこうした状況が一般化しているという認識から,その後の精神医学や精神療法の理論に影響を与えた。 double bind
ダブルバインドの例