アール・デコ
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アール・デコ(仏: Art Déco)とは、一般にアール・ヌーヴォーの時代に続き、ヨーロッパおよびアメリカ合衆国(ニューヨーク)を中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行、発展した装飾の一傾向。
原義は装飾美術(Arts décoratifs)。
幾何学図形をモチーフにした記号的表現や、原色による対比表現などの特徴を持つが、その装飾の度合いや様式は多様である。
様式が多様なのに一つの言葉でまとめちゃっているのか。バズワードかな基素.icon
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「アール・デコ」という言葉は、1925年にパリで開かれた国際博覧会(Exposition Internationale des Arts Décoratifs et Industriels Modernes)の略称がもと。
当時の“最新っぽいデザイン”をまとめて紹介する場だったので、後から人が便宜的につけたラベル。
学術用語としては1960年代に美術史家ベヴィス・ヒリアーらが整理。以来、博物館の展示や研究書で普通に使われている。
つまり単なる流行語ではなく、「時代と特徴を示す分類名」。
共通点はおおざっぱに言うと次の3つ。
1. 幾何学形(ジグザグ、放射状、階段状など)の多用
2. 機械や速度を感じさせる直線・対称性(「モダンだね」という感覚)
これがモダンだねという感覚とつながるのは、それ以前にはこれがなかったということ?基素.icon
o3.icon直線・対称は昔からある。
でも「機械っぽく」「速そう」と感じさせる演出と素材は20世紀に初めて大量に出そろった
自動車・鉄道・飛行機・大量生産の工場が日常に出現
金属、ガラス、コンクリートなど工業素材が街にあふれる
1907年発明のフェノール樹脂(ベークライト)など合成樹脂も出現し、原色で成形しやすくなった
その組み合わせが“モダン”と呼ばれた
前の流行だったアール・ヌーヴォーは植物の曲線=自然への憧れ
手で彫る石や木 → 機械で打ち抜く金属・ガラス・樹脂へ
3. 原色や金属・象牙など高級素材の対比で“派手さ”を演出
ただし実際の作品は建築、家具、ファッション、ポスター…と分野も幅広く、“装飾の量”も豪華絢爛からシンプルまでバラバラ。
だから「スタイルが多様なのに1語でまとめるのは変だ」と感じやすい。
美術史では「ルネサンス」「バロック」も同様に幅広い作品群を束ねる“傘ことば”。
細部が違っても「大体この頃、こういう価値観が流行した」という時代ラベルとして便利だから使われる。
マーケティング用途でも濫用されがちで、なんでもかんでも“アール・デコ調”と言う店もある。
その意味では「バズワード化」している面も確かにある
けれど、研究現場では定義と年代がわりと決まっている。