それにつけても金の欲しさよ
万能下の句の代表格
『俳諧志』(岩波現代文庫)上巻によれば、山崎宗鑑が作者だというcFQ2f7LRuLYP.icon
『雑々拾遺』第二、「山崎宗鑑秀句の事」
https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko30/bunko30_e0159/bunko30_e0159_0002/bunko30_e0159_0002.html
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翻刻(適宜読みやすいように仮名、読点を補った)
あるとき逍遥院実隆のもとへまいりて、いろいろの物がたりして時をうつす。実隆のいはく、汝遠路よりきたる事まことに神妙なり。およそむかしより何人の歌にても、其上の句を吟じて下の句をいふに、只一句にて相應する事あり。
といへる歌はむかし之けり
此句を下の句とすれば、いかやうの上の句を取てもよくきこゆと申さる。宗鑑聞もあへず、さやうのけだかき句はうへがたの御もてあそびに相應す。それがしがごときのいやしきものには、
これにつけてもかねのほしさよ
此下の句をもちゐて古歌の上の句を取れば、いかやうの歌にても相應すと申せば、実隆いよいよ興をもよほし、終日酒もりしてもてなされけり。
ここでは「これにつけても」という形なのだなあcFQ2f7LRuLYP.icon
逍遥院実隆とは三条西実隆のことだろう
レファ協でも調べている人がいた
正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」という俳句の後に「それにつけても金の欲しさよ」と下の句を続け... | レファレンス協同データベース