『青き小鳥の三十一文字』(meganii集)
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新meganii集
も期待
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『青き小鳥の三十一文字』(meganii集)(仮)としてみた
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ほぼ77
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肌寒く 金木犀の 香る朝 うつろう四季の 確かな感触
くずれゆく百四十の言の葉を三十一文字がとわへとつなぐ
短文で心の機微を残したくさえずる鳥の小さなのぞみ
ふと灯る 緑の燈火 君の影 姿見えずも 残る足跡
朝カレー麦酒とともにかき喰らう 新宿BERG馴染みの味
本借りて読了せずに返す日々「それ意味あるの?」と冷ややかな目
「積むだけで賢くなれる気がするの」重なる本と変わらぬ自分
音弄り欲の数だけ掛けぐるう「ままよ」と見切り世に出す覚悟
日常をなぞって残す写し文字かえりみるとき彼の日に戻る
「あぶねぇぞ!」なんば交差路 一鬼夜行 慄きみれば(青やないかい!)
ウタマシン頭の中で飛び跳ねる認知資源の大飯喰らい
11
音もなく井戸端会議書きじゃくる小人の遊び枝葉を伸ばす
Your Attention Is All I Need 奪い取りたい君のココロを
「若いね」と言われ育った職場にも新芽集まり僕が古株
お買い得あれもこれもとカゴに積むここはコストコ会計注意
継続は不継続をも許すこと いつか坊主になるその日まで
伝えたい気持ちを音に難読化なんなの歌人ツンデレなのか
鏡面で頬赤らめる照れ屋さんバイバイしてもすぐ顔見せる
はみ出したクリームチーズ咎めなし つわものどもがリッツパーティ
いまはもう詠めぬ歌あり色褪せたリトマス紙には青赤見えぬ
人のこと好きになることはあるんだ瞳に映る我人でなし
『ミルク1たまごがあれば2個買って』家には何故か並んだミルク
なつかしの学友たちの夢の後覗いてみたいそっと遠くで
かおる豆アラビキ粉をYouデムラス駱駝のセコブ 世界を巡る
揺れるバス 本を握って眠る娘を抱えて左手でスクボする
バスの中借りた絵本ではしゃぐ姫ぼくは隣で井戸端会議
モゾモゾと動けどいまに出てこない布団ミノムシ冬の訪れ
突沸しコンロが白海に沈む難航する朝のサルベージ
ポストした投稿の下きみがいた「久しぶりだね」ぼくの声だけ
冬のそら定番ライン並んでる北陸グレイ関東ブルー
生み出した言葉にざくり鉋掛け削り屑をも等しく愛す
ふぞろいな歌集ナッツのできあがり 背伸びしてつくったの、よんで。
発言の手綱引く日の短さよ拡散するは逃げ馬の如
鉄鍋と共に過ごしたササラさん細る其身に別れを告げる
使い切り!化粧ボトルは減るけれどなぜか嬉しい実績解除
空いた土地みなマンションに成り果てた つぎつぎつくる未来の廃墟
ランチどき賑わう香りと一緒に自席で食べる塩のおにぎり
秘められた光る言葉を手でつなぎセカイをひらく小人の営為
ご自由にお嗅ぎくださいスパイシー無色おむすびカレーに変わる
隣人がカレーを食べている横で食べるおにぎり実質カレー
今はもうLLMに聞かされるばぁやの知恵とじぃやの自慢
はまらない形の違うひとかけら型に合わせて角を削らむ
番頭の野球中継とケロリン父にねだったファンタは噴いた
井戸端の過去の頁を訪れて名無し刻みし文に顔付け
うたよみて空の己が浮き彫りに語彙と経験足らずにヤバし
いつの日かギーク夢見た青年よ叶わぬ想いスーツを纏う
良い肉と並び笑顔で写真撮る同胞の目に映る屍
あさぼらけ日記ページの真っ白にシュプールえがくコバルトブルー
何気なく君のそばまでカットイン順番待ちのゴンドラ乗り場
12
ねえなんでおとなはあつぎしたがるの?今日も腕出す短パン小僧
午前2時睡眠ミンミン寝れないよ堪能するのずっと起きてて
わざとだよ?走ると脱げるヒール履き終電逃す駅の階段
漫画よみマイクラのあと枕投げマーライオンのごとあくび吐く
らくだ乗り夢を旅する少年よアルケミストの心のままに
平凡な行動にこそ隠された真似ができない非凡な闘志
あの日見たあなたの姿追い走る同年なれど背しか見えない
アツアツをハフハフつつき食べる鍋冬の醍醐味ビールがすすむ
なす来たる夜更け過ぎにはかぶになる資本主義下のトランスフォーマ
運命の恒星に惹き寄せられる星を巡れど君にまた逢う
「好き」だからでなく行為で「好きになる」路端で咲き誇る花になれ
あささんぽモルゲンロートとけてゆく空・木・電車の彩色パレット
網膜に映し出される邪な走査線越しの君の気持ち
叶わない未来が浮かぶ夢ならば醒めた時きみのそばにいたい
在庫なし丁寧ぐらし支えるは何時でも買える金の力よ
食べたでしょ!あたしの分の萩の月言い訳できない欠けた三日月
新橋に吸い込まれてく人のなみ機械音だけゴーゴー奏
音を吸う地下階段を登りゆく出口に願う白銀世界
改札で壁にもたれる少女へと差し込むあさひ頬が色づく
橙のライトを浴びた素の女優こころのなかでシャッターを切る
オトナでも熱が上がればツラいものいつになっても欲しい桃缶
仰ぎ見た遥かな未来とおりゆくこれまでのみちこれからのみち
湯切りする焼きそば3つ食べ比べ聖夜のあとのジャンクパーリィー
2024/01
パチパチとはじけ音立つ揚げ立ての唐揚げつまみ飲むハイボール
息白き木の下集う蛍族 寒さに勝る朝の一服
夜が明けてぼくの世界に朝が来る夜更けの君をぼくだけは知る
しゃらくせぇトビラもろともぶっとばす短歌爆弾ともにつくろう
能楽の舞台装置に技が映えるDataFamから浴びる熱狂
3月
初期化中ちょこのプシュケが抜けてゆく姿カタチの同じ抜け殻
目覚めたら知らない声で鳴くキミは僕のことなど覚えてない
あほ面ですぐ助け呼ぶその声がなぜか聞こえる気がする 今も
街なかのマリオカートの始まりだ歩道にバイク飛ばす警笛
香草を米の衣で包み込む鼻で感じる東南アジア
降り立つは霧煙舞うハノイシティゆくは常夏ホーチミンシティ
無力かな電波吹かない異国でのスクボいじりはホテルの中で
機内での「つながらない」が快い右手にペンを心は紙に
見慣れない建物見つけ「なんだろ?」と隣に居ない君に聞きたい