『禁色』を読んでいる
『禁色』を読んでいるイタロー.icon
三島の本は、頻繁に「贋物」テーマにしている。この世の全てが贋物だと気付いてしまった人間が、どう生きるべきか、というテーマ。たぶん重要なのは、じゃあ何が本物なのか、正しいのか、というところではなくて、贋物が贋物ではない何かになれるのか、少なくとも到達できないにしろ目指さなくてはならないんじゃないか、という面白い視点と実践で作られている点じゃないだろうか。もちろん失敗するのだが、そこが重要なのではない。そもそも全て贋物なのだから。変に希望を語るよりかは、わりと前向き。このへんの観点を忘れちゃもったいない気もする。それにしても文体がコミックだ。
『命売ります』は内容もコミカル(コメディ気味?)で「こんなの書く人なんだ」とびっくりした思い出cFQ2f7LRuLYP.icon 三島の作品は掲載雑誌の違いなどで大きく分けて純文学系・エンタメ系があると言われてるようですが、純文学系?でもわりと喜劇要素多いイメージあります、『美しい星』とかドSFだし、短編にも奇想な話が少なくない印象イタロー.icon この三島の認識を進めると、死生観や行動哲学にもつながっていくのだろう。つまり到達不可能なものを目指しながら畳の上で死ぬのはどうなのか、という問題。苛烈だナア……(当方老子主義)