『新古今の惑星群』
(著) 塚本邦雄
優、艶、やさし、をかし、あはれは勿論、他のあらゆる廣義の批評用語も現代語に移した刹那に霧散變質する。古語、やまとことばは逆に歌への愛憎をくきやかに反映させるかに見える。錯覺であらうともたとへば幽玄なる美學理念もかかる時代の言葉の世界でこそはじめて把握可能であったと思はざるを得ない。すべての詩歌作品はパラフレーズした途端に死ぬ。あるいは全然別の生を生き始める。
(『新古今の惑星群』「架空九番歌合」P42-43)
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