辞書読のすすめ(読書猿)
情報の過剰曝露を避けるために、最初は可能な限り「あっさり」読むことからはじめよう。
また情報処理の負荷を下げるという点で、外国語辞書より、国語辞典を最初のターゲットにするとよい。
これには、外国語辞典に比して、圧倒的に多くの「既知の項目」に触れることができるというメリットもある。
1.最初は、ページごとにひとつ、お気に入りの言葉や項目をみつけることからはじめよう。
2.みつかったら、それに印をつけて、次のページに進む。みつからなくても、次のページに進む。
3.最初は、この程度の浅い読み方でかまわない。とにかくページをめくっていく。見たものを、覚える必要はまるでない。ページの間に「風を通す」ことを「目標」にしてもよいくらいだ。
4.最期のページまでたどり着いたら、それだけで大したものだとうぬぼれよう。
5.二周目以降は、おなじことをやっても、進み方がまるで違っているはずだ。多少の余裕が生まれるだろうから、2回目は、1ページにつき2つのお気に入りを、3回目は3つ、4回目は4つ……という調子で進んでいてもよい。